皆様こんにちは!
先日世界遺産熊野古道の1つ「飛渡谷道(とびやたにみち)」を歩いてきたのでそちらをご紹介させていただきます。過去に歩いた「高野坂」と「小狗子峠」のブログのリンクも載せておりますので、お時間ある方はぜひご覧ください。
熊野古道さんぽ「高野坂」
熊野古道さんぽ「小狗子峠」
まず今回歩いた飛渡谷道ですが、今までに歩いた2つの熊野古道が中辺路だったのに対し、大辺路のコースにあたります。
大辺路は熊野古道の中でも紀伊田辺の鬪雞(とうけい)神社から海岸線に沿いに進み那智の補陀洛山寺(ふだらくさんじ)に至る道を指します。中辺路と比較して距離が長く、海岸沿いに伸びる道ということで、太平洋の美しい景色を臨むことができる点が特長です。
飛渡谷道は串本町にあり、国道42号線沿いに位置しております。
実はこの飛渡谷道、個人的な意見にはなるのですが正直言うと、熊野古道を初めて歩く方にはあまりおすすめはできないです。熊野古道の雰囲気を味わうことができ、展望ポイントから海を見渡すこともできます。かと言って、比較的険しい大門坂のような何段も続く階段があるというわけでもないです。
それなのになぜ私がおすすめできないかと言うと、飛渡谷道は道がわかりやすく1本で続いているわけではなく、分岐している道や脇に逸れる道など、かなり複雑な構造をしています。道が複雑な割に案内看板が所々に用意されているといったこともないので、実際私もいつの間にか熊野古道から外れてしまい、よくわからない獣道を歩いていました。なので、初めて熊野古道を歩くという方は冒頭で紹介している高野坂や小狗子峠、あとは那智山の所にある大門坂の方がおすすめです。
それでも展望スポットから見られる太平洋の景色は素晴らしかったので、ぜひこのブログを読んで飛渡谷道を歩いてみたいと思った方は訪れてみてください。私も正しいルートで歩けた自信はないので、こういった景色を見たという体験談のような形でご覧いただければ幸いです。
行き方について、JR田並駅の近くにある田並橋を渡って田並川を越えた後、山道を登っていくと古道入口に着きます。車で古道入口まで行くことが可能ですが、上る途中の山道は細い道となっていますのでお気を付けください。
山道を進むと左手側に写真のような黄色とフェンスの目印が見えてきますので、このすぐ奥が飛渡谷道の入口があります。
また、飛渡谷道には専用駐車場はありません。車で来られる方は入り口近くの道路に幅が広いスペースがあるので、そこに路駐するのが無難です。
飛渡谷道の入口には熊野古道恒例の看板と押印所があります。
入口はどこにあるのかというと、、、
こちらです。
押印所のすぐ左奥に下りの階段が見えます。そちらが飛渡谷道の入口になります。
この階段から熊野古道さんぽ、いざスタートです。
最初階段を少し下っていくとすぐ平らな道に出ます。道は傾斜が少なく、ゴツゴツなどもしていないので比較的歩きやすい印象です。また木がたくさん生えており、静かな自然の雰囲気を存分に味わうことができます。
序盤は案内看板が定期的にありその通りに進んでいくだけなので、とてもわかりやすいです。道の途中にはかわいらしい丸太橋も渡ります。丸太橋の下には今はすでに干からびてしまっていますが、過去に水や川が流れていたかのような地形の跡もあります。
丸太橋を越えて少し進んだあたりから徐々に傾斜がついてきます。
飛渡谷道では上記写真のエリアのみですが、熊野古道特有の石畳の道もありました!
ただ、石畳の道の距離もこれまでにあるいた熊野古道に比べると短かったです。もしかすると中辺路と大返路で違いがあったりするのかもしれません。
さらにに進むと木で造られた階段があり登っていくと一度道路に出ます。白色の旗が目印です。ちなみにこの道路、押印所や入口があった道路とつながっております。飛渡谷道は1本の道路の脇道をひたすら進むといったルートになっております。そしてこの道路を越えたあたりから徐々に複雑になっていきます。
道路を突っ切る形で看板に従って進んでいきます。実際に歩いた感じ、古道の途中にある赤いポールも目印であるっぽいです。
途中には分岐している道もあり、どちらへ行こうか悩んでいると、
なんと「この道は、熊野古道ではありません。」という看板が。正しい道を教えてくれるのはとてもありがたかったのですが、この時点でなんとなくいろいろと不安でした。笑
もう少し進むと階段があり、また道路に出ました。今歩いたルートはこれで終わりです。
道路に出たところではこんな看板を発見しました。どうやら飛渡谷道の中にもいくつか名前がついた道があり、さっきは「富山平見道」というルートを歩いていたみたいです。
この後も本当は詳しく紹介したいのですが、かなり複雑で歩く順番も合っていたか怪しいので、若干ダイジェスト気味に紹介していきます。
ところどころに大辺路の案内看板はあったのですが、わかりづらい道や傾斜のすごい道が多く、やはり全体を通して歩きづらいという印象でした。
道路をひたすら歩いていると終盤では人気のありそうな開けた場所に出ました。日が徐々に傾き始めていたということもありエモさを感じました(?)
さらに進むとまるでジブリに出てきそうな、緑が生い茂ったトンネルのような下り階段もありました。とても写真映えしますね。
最後の最後でついに展望台のすぐ近くまでたどり着きました。道に迷っていたこともあり、実はここにたどり着くまで1時間以上歩いています。ここまできたら絶景を拝まずに帰るわけにはいきません。
この展望台までのルート、短くはあるのですが道が大変細いです。落ちてしまわないようお気を付けください。展望台はもうすぐそこです。
展望台に無事たどり着き太平洋の景色を見ることができました。
絶景を心ゆくまで目に焼き付けた跡は引き返し、展望台ルートへ分岐するエリアまで戻りましょう。そして来た方とは逆にもう少しだけ下っていくと、国道42号線といくつかの民家が見えてきて無事ゴールです。
ただこれで終わりではなく、車で来られた方は飛渡谷道の入口まで戻らなくてはいけません。帰りは熊野古道の獣道を歩くのではなく、ひたすら道路を歩いていくと楽かつスムーズです。
ちなみにお気づきの方もいるかもしれませんが、展望台からの絶景が見たいだけであれば、飛渡谷道入口からではなく、反対のゴール側から登って行った方が絶対良いです。
今回は世界遺産熊野古道の1つ「飛渡谷道」についてご紹介させていただきました。初心者向けではない熊野古道を歩いてみたい!という方はぜひ歩いてみてはいかがでしょうか。
飛渡谷道 |
和歌山県東牟婁郡串本町田並 |
駐車場 |
なし ただ道路端に停めれるスペースはあり |
所要時間 |
往復1時間半~2時間半程度 |