幕末から明治―福井の歴史的背景にW・E・グリフィス―
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スタッフ名:吉田
福井市立郷土歴史博物館では、グリフィス来日150周年記念令和3年春季特別展―グリフィスが見た明治の福井~The Mikado‘s Empire~が開催されています。
(2021年3月20日(土・祝)~2021年5月5日(水・祝)※4月12日は展示替の為休館)
グリフィスはウィリアム・エリオット・グリフィスといい、福井藩が雇った米国の教師で、福井だけでなく日本にも大きく貢献し功績を残した方です。
幕末からの明治の激動の時代に、福井からの重要人物というと、松平春嶽、橋本左内、橋本綱常、由利公正、日下部太郎…といった偉人達がいます。(敬称略)
中では日下部太郎が最初にグリフィス先生と関わりを持つことになります。
日下部太郎は福井藩初の留学生として、アメリカ・ニュージャージー州ニューブランズウィックにあるラトガース大学に行き、グラマースクールでグリフィス先生と出会います。
二人は留学中も交流を重ねますが、日下部太郎が卒業を目前に病死してしまいます。
しかし勤勉で成績優秀であったため、首席卒業者で組織されているファイ・ベータ・カッパの会員に推挙され、その賞を持ってグリフィスが日下部太郎の父がいる福井に訪れたのが交流の始まりと言われています。
そして松平春嶽による明道館(学監だったのが橋本左内)が名を変えた明新館で、当時では珍しい理化学教師として教えることになります。
また廃藩置県後福井を後にし、東京に行き大学南校(東京大学の前身)でも教鞭を取ることになります。
あの勝海舟とも手紙での交流もあり、学校(駿府学問所のちの静岡学問所)の教師を探していたため、グリフィスよりエドワード・ウォーレン・クラークを紹介し推薦しています。
さらには『皇国』という当時の日本を知る貴重な手掛かりにもなる本も出しています。
この他にもグリフィスが行った重要なことはここでは割愛しますが、それらは是非、福井だからこそ行われる今回の企画展やゆかりの建物(グリフィス記念館)等と共に見てほしいと思います。
福井とNJ州は1990年より姉妹提携しており、国際交流を通じて繋がっています。
開催期間:2021年3月20日~5月5日
9:00~19:00(入館は閉館の30分前まで)
※4月12日は展示替え・館内整備など状況により休館
福井市立郷土歴史博物館
料金 大人700円、大高生500円、中学生以下無料
主催 福井市立郷土歴史博物館
お問い合わせ 福井市立郷土歴史博物館 0776-21-0489
アクセス:休暇村越前三国からお車で約45分
JR「福井駅」から徒歩10分