三国町の歴史案内 ~第四弾「三国港」~
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スタッフ名:杉森
~千年以上も前から~
~水運・海運の拠点として~
三国町の歴史案内も第四弾になりました。今回は忘れてはいけない「三国港」をご紹介致します。
「三国港」の歴史は、千年以上昔の文献に「三国」と記述されている程、昔から水運・海運の拠点として栄えていました。戦国時代の大名「朝倉氏」の居城には、三国から運ばれてきた東尋坊周辺の岩が庭石として今も残っています。また、琉球や北海道との交易の拠点にもなっていました。その後、福井を治めた「柴田氏」も同じく、交易、水運を利用するために、「三国港」に通ずる足羽川に居城を構えました。一番隆盛を極めたのが江戸中期。今まで狭い範囲で行っていた水運・海運が、他のみなとをつなぐ海上航路へと発達し、「北前船交易」が始まります。「三国港」においても、海運で上方(関西)・瀬戸内・山陰・東北・北海道から物品が集まり、物流の一大集積地としてにぎわいだすと、湊町には北前船を所有する廻船問屋をはじめ、様々な物品を販売する商店らが軒を並べ、町は大きく発展しました。
北前船交易について
九頭竜川を挟んだ対岸からの「三国港」です。この川で福井市まで大きな岩を運んでいたと思うと感慨深いものがあります。ちなみにこの日は、気持ちよさそうに水上バイクで走っている人達がいました。
~漁師町の賑わい 「現在の三国港」~
明治時代後半になると、水運から鉄道に運輸手段が変わっていきます。それに合わせて「三国港」も物流の拠点から市場へと変貌していきます。→現在の「三国港市場」です。
市場は築50年と老朽化し景観、衛生面を考え、2022年3月21日にリニューアルオープンしました。外観は坂井市産木材を用いたルーバー、内部の柱も杉材を巻いて装飾した。にぎわい創出に向けて、一般の人が越前がにや甘エビの競りを見学できるガラス張りの部屋を設置しました。
毎週日曜日7:30-11:30朝市を開催。市場食堂、販売ブース、炭火焼等が行われています。
越前蟹も良いですが、甘海老、ガサ海老もお勧めです。特にガサ海老は海の近くでしか食べれないので貴重です。
過去も現在も「三国港」は水運・海運から北前船交易、そして漁業、見せる魚市場として変貌していますが、三国町の支柱という事は変わりません。
今回の「三国港」はいかがだったでしょうか。色んな歴史もありますが、個人的には市場食堂が一番で、とても美味しかったです。行かれる事があれば、大変込み合うので早めにお出かけになるのをお勧めします。併せて三国港の海を見ながら、歴史に思いを寄せるのも楽しいと思いますよ。(炭火焼を食べながら!)
また次回も三国町の歴史をお楽しみに!
「三国港」 福井県坂井市三国町宿1丁目17-33 休暇村越前三国より車で約15分