観光

2025.03.30

『地球最古の花』、間もなく満開

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スタッフ名:筒井

”生きている化石”日本固有種の天然記念物『シデコブシ』

昔々、まだ愛知県の渥美半島が、三重県鳥羽市や伊勢市と陸続きだった、
今から約500万から200万年前のこと。

地球にはまだステゴドンがいて、現在の伊勢湾北あたりには
琵琶湖の6倍サイズの「東海湖」があったそうな……。
 

失われた湖「東海湖」 画像で見てみる


そんな頃、その「東海湖」周辺に生えていたのが、この『シデコブシ』。
そこから5,000,000年間、その姿がほぼ変わることがなく、
新生代新第三紀・鮮新世(センシンセイ)の地層から出土するシデコブシの化石と
同じ形で現存することから、”生きている化石”と呼ばれたりもします。


このシデコブシ、湿地周辺や渓流沿いという限られた環境で育つ木で、
「東海湖」が消滅して平野になったり、近年では開発があったりで生息域がぐんと減りまして、
今や伊勢湾周辺の愛知・岐阜・三重県のごく一部程度にしか自生していない、
希少な植物になってしまいました(日本固有種で、準絶滅危惧(NT)指定)。

そんな珍しい『シデコブシ』、実は休暇村から車で約30分ほどのところに自生地がありまして、只今見頃・そして間もなく満開を迎えるところです。

先日ブログで紹介されていた、『農業公園 サンテパルクたはら』のほど近くですので、チューリップフェアを楽しみがてら、ついでにこちらの珍しい花も観賞していってみてはいかがでしょうか。

 


 
国の天然記念物「椛(なぐさ)のシデコブシ」、現在の開花状況
こちらは、3/29現在の、「椛(なぐさ)のシデコブシ」(国の天然記念物)。
日のあたりのいい場所の木などはほぼ満開です。
まだつぼみばかりの木もありますが、この先寒さが緩めばあっという間に開花が進むと思われます。

椛は、鬱蒼と茂る林の中を進むショートコースで、ほんのり秘境感や探検感がありますので個人的に特におすすめをしたいスポット。

例年、椛のシデコブシに少し遅れて、そのすぐ近く「伊川津のシデコブシ(県の天然記念物)」も満開となります。

 

特にココにご注目!

■花被弁
 まずは垂紙(シデ。神主さんが振る棒の先端から垂れていたり、しめ縄に下がっていたりする、折られた紙)に例えられる9~25枚の、ヒラヒラした花被弁にご注目。
 個体差が大きく、サイズは大小様々、色も白・ピンク・薄紫くらいまであり、賑やかです。

■周辺環境
 湿地のほとり、もしくは水流に少々浸かったところなどに生えているものもあり趣深いです。
 根元にショウジョウバカマなどが咲いているところも。

■花(中央部)
 シデコブシはモクレン科。この"モクレンの仲間"たちの歴史は"シデコブシ"一種よりもっとずっと古く、恐竜が動き回っていた白亜紀(1億年前位)には既に誕生していたとされ、『地球最古の花』と言われています。
 そんないにしえよりの植物・モクレンと言えば、"雌性先熟"。
 自家受粉(自分の雄花の花粉で自分の雌花が受精する)を防ぐために、
  ●まず中央のめしべが先に発達し、周囲からの花粉で受粉する。
    ↓若干の移行期 ↓↓↓
  ●めしべ、閉じる。次に、おしべが開き始める。→ 花粉を飛ばして、別の花のめしべを受粉させる。
       ……という、かなり練られたシステムをお持ちなんですよね……!

そのため、シデコブシの花も、咲きたてはメス(めしべだけが開いて活性)、
花の終りかけはオス(めしべはとじていて、開いたおしべから花粉が出ている)という変遷をたどります。
どの過程の時も、花の中心部はなかなかに個性的な姿をしていますので、近くに寄って見られる花がありましたら、是非観察してみてください。
 
普段よく見る花とは少々異なる、ヘンテコな構造物が真ん中に…
咲きたて。おしべがぴっちり閉じています。

ここで会いに行かないと、もう一生会うこともないかもしれない、
珍しい花の、ひと花で10日程度、木1本全体でも20日程度、の、限られた時間だけの開花。


恐竜はいないし東海湖も消滅したままですが、シデコブシは2025年・今年の春も、咲きました。
是非、顔を見に行ってあげてください。
 

シデコブシ自生地 駐車場などの詳細が分かりやすいページ

開花状況2025年 詳細はこちらから(田原市HP)

休暇村伊良湖 宿泊プラン一覧はこちらから

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