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2020.10.12

網張のいきもの観察記録⑪ ~キタマイマイカブリ~

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スタッフ名:渡邊

夏秋の展望リフトの運行も終了し、いよいよ本格的に冬に向けての準備が始まる網張。
今年は少し遅めの紅葉シーズン到来ということもあり、ホテル周辺は今ちょうど紅葉の見ごろを迎えています。

さて今回は一度は耳にしたことがある方もいるかもしれない昆虫をご紹介いたします。
 

~強い子を産むために・・・~

今回ご紹介するのは、ネーミングも独特な昆虫「キタマイマイカブリ」です。
その名の通り、キタ(東北地方北部)のマイマイカブリ(蝸牛被)。マイマイカブリの亜種を指し、通称は「キタカブリ」と呼ばれています。
金属光沢をもつ見た目は、頭部と首部分は赤紫色、胴体部分は深緑色という派手な色をしており、
私が出くわした時もその色に惹かれ、写真を撮ってしまいました。

マイマイカブリと言えば、やはり主食はカタツムリ。マイマイ(カタツムリ)を被るようにして採食するためこの名前がついたとされています。
胴体部分に比べ、頭部と首がほっそりしているのは、カタツムリの殻の中に頭を突っ込んで採食するためです。
またカタツムリ以外にも他の昆虫や樹液を利用することもあるそうですが、聞く話によるとカタツムリをあまり食べない個体は
卵巣が発達せず、卵が小さめになってしまうとか・・・
強い子孫を残すには(カタツムリを)たくさん食べないといけない。そんな人間じみたトコがある昆虫みたいです。
 

~触るな、危険?~

この色鮮やかな見た目から想像できた方もいるかもしれませんが、彼らは毒を持っています。
ただマイマイカブリの場合は色に問わず、種全般的に持っているみたいです・・・

正確には毒ガスに分類され、身の危険を感じるとお尻から熱いガスを噴射します!
メタクリル酸とエタクリル酸という酸性のものを反応させて噴射するようで、
とても強い刺激臭と皮膚炎を引き起こすような強力な毒ガスということもあり、傷口や目にかけられると激痛が伴うそうです。

今回そうとも知らず、その綺麗な見た目さ惹かれ、かなり近い距離で撮影していたので、次回から気を付けなければ・・・
こちらから危害を加えなければ何もしてこないので、観察する際は少しご注意ください!

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