少し前に、ウォーホルの作品で話題になった鳥取県立美術館の設計には、1993年にプリツカー賞を受賞した槙文彦氏が携わるそうです。そうなると、展示される作品だけではなく、美術館の建物自体も楽しみです。
そんな建物がアートな美術館のお話です。僕は、どちらかというと、展示される作品以上に建物を見ている方が楽しいのです。最近は、展示する作品を撮影できる企画展もありますが、建物の中は撮影できないことも多く、建物の外観なら自由に撮影できますし、撮り方や天候によってアート度が変わってくるのも面白さです。
安藤忠雄氏設計
日本人として3人目、槙文彦氏の次、1995年にプリツカー賞を受賞した安藤忠雄氏設計の美術館をいくつかご紹介します。コンクリート打放しです。(1人目は1987年の丹下健三氏)
【直島】地中美術館・李禹煥美術館・ANDO MUSEUM
瀬戸内国際芸術祭で、おそらく一番人気の直島にある美術館。瀬戸内国際芸術祭の期間外でも見る事はできます。
・地中美術館…クロード・モネ、ジェームズ・タレル、ウォルター・デ・マリアの作品が恒久設置されています。館内受付前まで撮影可なので、写真は看板だけです。大好きな美術館で、3回行きました。
・李禹煥美術館…屋外作品と受付まで撮影可。この美術館で、初めて李禹煥をしりました。坂本龍一の最新アルバム「12」のアートワークも手掛けています。
・ANDO MUSEUM…古民家の中の、コンクリート打ち放し空間。
秋田県立美術館
秋田駅から徒歩ですぐです。リゾートしらかみに乗る前に時間があり、立ち寄りました。
【松山市】坂の上の雲ミュージアム
松山城の近くです。支えのない、巨大な階段に驚きです。松山に行ったら、立ち寄りたい場所です。
【かほく市】西田幾多郎記念哲学館(美術館ではありませんが)
かほく市生まれの哲学者「西田幾多郎」の記念館です。かほく市は金沢市と休暇村能登千里浜のある羽咋市の間にあります。とり野菜みその「まつや」もかほく市にあります。
SANNA(妹島和世氏・西沢立衛氏)設計
2010年にプリツカー賞を受賞したユニットです。スケルトン・明るいというイメージです。
金沢21世紀美術館
金沢を代表する観光施設になった「金沢21世紀美術館」。有料ゾーンは、行列ができていることが多いので、無料ゾーンでのんびりしています。1枚目の写真は、屋外にある「まる」で、SANNAの作品です。
熊野古道なかへち美術館
行った日が休館日で、中をみることは出来ませんでした。金沢21世紀美術館と共通するスケルトンなデザインでした。
すみだ北斎美術館(妹島和世氏)
現在の墨田区に生まれた、世界的な画家として評価の高い葛飾北斎の記念館です。
豊島(てしま)美術館(西沢立衛氏)
瀬戸内国際芸術祭の会場で、直島に次ぎ人気?の豊島(てしま)の代表。撮影できるのは、外観と併設するカフェ・ショップだけです。中は、言葉では表現が難しいいのですが、コンクリートの床にすわり、不規則に流れる水滴が作り出す動き、流れ、あわさり、流れる、大きく空いた屋根から差し込む光、それを眺める空間です。2度行きましたが、また行きたくなる、不思議な空間です。
犬島精錬所美術館
犬島も瀬戸内国際芸術祭の会場ですが、直島や豊島と比べると、足を延ばす人は少ない島です。銅製錬所の遺構を保存・再生した美術館で、日本の近代化に警鐘をならした三島由紀夫をモチーフにした柳幸典の作品です。
過去のドラマ特集のような番組を見ている時、石原プロのドラマ「西部警察」最終回の大爆発シーンがこの場所。岩井俊二監督の映画「スワロウテイル」の架空のバンド「YEN TOWN BAND」の再始動ライブを見た時にも、この場所だと気づきました。
刀剣博物館
墨田区にあり、日本美術刀剣保存協会が運営しています。敷地は旧安田庭園の一角にあり、槇総合計画事務所の設計です。外国人の観光客も多く、屋上からは旧安田庭園と両国国技館が見えます。
カフェコーナーにある自動販売機のドリンクが、かなりお買い得価格です。
弘前れんが倉庫美術館
弘前生まれの奈良美智さん展覧会が行わており、大変楽しめました。大きな犬の作品が出迎えてくれました。古い倉庫を改装した美術館ですが、入り口付近のレンガの組み方が、かっこいいなんて思いました。
以上です。