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旅行記

2023.03.20

四国 観光列車 「四国まんなか千年ものがたりスイーツ紀行」

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スタッフ名:川元

四国にはぐるっと四国を一周するように様々な観光列車があります。今回は香川県多度津駅と徳島県大歩危駅を行き来する「四国まんなか千年ものがたり」に乗車してきました!
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四国まんなか千年ものがたり~スイーツ紀行~とは
「四国まんなか千年ものがたり~スイーツ紀行~」はアテンダントさん考案による毎年恒例の特別企画で、今回のテーマは「いちごと私」。香川県産のブランドいちご「さぬき姫」をふんだんに使用したスイーツを用意しているそうです。高級感溢れる列車内で沢山のスイーツを頂けるなんて、乗車前から胸が高鳴ります。
ちなみにスイーツ紀行はツアー専用列車(団体列車)として運転されています。個人で乗車する場合はJR四国ツアーなどで発売されるツアーの購入が必要です。私は休暇村大阪センター主催ゆっ旅ツアーで利用させて頂きました。(現時点では休暇村大阪センター主催ツアーで4月以降四国まんなか千年ものがたりスイーツ紀行のツアーはありません。)
多度津駅で列車とご対面
今回、乗車する始発の駅は多度津駅。大きな駅では無いので迷うことなく乗車できます。
ただ、一点気をつけなければいけないのは出発ホームが一番奥の4番ホームという点です。
駅員さんのいる改札窓口(自動改札口ではないので必ず駅員さんに声をかけてくださいね。)を通過したら一度階段で下に下り、再び階段で4番ホームまで上がらなければなりません。エレベーターやエスカレータがないので少し大変ですが、お食事前のいい運動です。なんて言ってもこれからスイーツが待っているのですから!
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私は出発時刻より15分程早く着いたため、車両がホームに来るのを目にすることが出来ました。4番ホームを正面に、右手の方から車両が走行してきます。遠くからでも走行中の車両はとても目立ちます。高級感の溢れる赤い車両は3号車、1号車は緑色です。
3号車
1号車
四国まんなか千年ものがたりは3両編成、外装は車両ごとに春夏秋冬をイメージしたカラーリングで、四季の移ろいと自然の豊かさを表現しています。インテリアは古民家をモチーフに日本のたたずまいも表しているそうです。
1号車は【春萌「はるあかり」の章】若葉の芽吹きをイメージしたソファが美しい内装です。
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2号車は【夏清「なつすがし」の章/冬清「ふゆすがし」の章】四国の海や川の美しさを感じる青も基調とした内装です。今回はスイーツ紀行仕様に記念撮影コーナーとなっていました。
スイーツ紀行の場合、2号車は撮影コーナーなので立ち入り禁止となっていますが、乗車中に撮影タイムがあり、その際に2号車へと順番にご案内してくださいます。また、1号車から3号車への通り抜けは出来ないのでご注意を!
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3号車は【秋彩「あきみのり」の章】色づく山々と熟れた果実をイメージ、徳島県産の杉材を使用しています。
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2時間半の乗車とはいえ、列車のお手洗いは気になるものです。こちらのお手洗いは広々として綺麗です。お手洗いの外にも洗面台がありました。
出発進行!
10時19分、いよいよ出発時刻、スイーツ紀行の始まりです!
出発して早々、雨の中、多度津駅の駅員さんがお見送りをしてくださいました。
傘を左右に振ってくださりとても可愛かったです。
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座席には事前にお茶、しおり(お品書き、追加物、ダイヤの記載有り)が用意してありました。ちなみに私が乗車したのは3号車、よーく見るとシートには紅葉柄、秋のコンセプトが徹底していて感動しました。基本的に車内へのお水、お茶以外の飲食物の持ち込みは禁止ですが、お茶の用意があるので持ち込む必要はないかと思います。しおりにはアルコールはもちろんの事こと、ノンアルコールや四国ならではみかんジュースやすだちサイダーもありました。
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琴平駅に到着
20分程乗車した所で琴平駅に到着です。駅構内には千年ものがたり専用待合室があります。15分程停車時間があるので早速行ってみると可愛らしいウェルカムボードがありました。中にはスイーツ紀行に関する展示物とグッズ、撮影コーナーがあります。撮影コーナーの畳はなんと金色です。ここで撮影したらなんだか縁起がいいですね。ここでは列車のアテンドさんが順番に撮影をしてくださいます。その時の掛け声は列車にちなんで「はい、せんねん!」です。皆さんも撮影して頂く時は、「せんねん!」で最高の笑顔をカメラに向けてください!
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こちらの待合室には駅構外につながるドアがあり、駅舎を見る事ができます。
駅舎は大正モダン建築。1922年(大正11年)に建てられた三代目駅舎で、2012年(平成24年)本屋、陳列所1号、旅客上屋1号、2号、乗換跨線橋が国の登録有形文化財に登録されました。2017年には改修工事が行われましたが、大正時代の姿を出来るだけ残すよう配慮されたようです。
私がたまたま外に出た時はポケットモンスターのヤドンがラッピングされたバスが止まっていました。香川県では、県の特産品である「うどん」とポケモンのキャラクター「ヤドン」の響きが似ていることから、2018年に「ヤドン」は「うどん県PR団」に任命され、香川県内を盛り上げてくれているようです。ポケモンはあまり詳しくはないですがアニメを観ていた世代ですので、可愛くて思わず写真を撮ってしまいました!(ちなみに私の好きなポケモンはイーブイです!)
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お席の木箱はお弁当
アテンドさんの出発5分前を告げる鐘の音を聴き席に戻るとテーブルには木箱が用意されていました。こちらの木箱は「遊山箱」といい、かつて徳島の春の節句で子どもたちのために使われていた三段の重箱です。お弁当の提供元はしあわせの郷紀行の料理を担当している「日本料理 味匠藤本」。お写真で見ると量は少なめに感じるかもしれませんが、食べてみると丁度良く、お弁当の状態でも味が濃すぎたり、薄すぎたりせずに美味しかったです。お弁当を食べ始めると、順番に2号車の撮影コーナーへのお声がかかります。撮影希望の方はアテンドさんが誘導してくださいますので、是非とも記念に1枚撮って頂いてください!
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いよいよスイーツ!
お弁当も頂き、乗車から1時間程、いよいよスイーツが運ばれてきました。お弁当よりも大きな箱に1人分とは思えない量のスイーツの数々…。衝撃です。そして写真だと小さめに見えますが、一個一個ちゃんと大きいです!真ん中のお菓子はフォーチュンクッキーの様になっていて、メッセージが入っています。2023年スイーツ紀行のテーマは「いちごと私」ですので、スイーツは全ていちごを使用したり、風味がしたりといちご尽くしです。ドリンクは無料でホットのコーヒーか紅茶の注文ができ、おかわりも自由です。
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スイーツを食べながら、しばし車窓を楽しみます。この日はあいにくの雨でしたが、雲がかった山々や車窓から望む滝壺や河川はとても綺麗でした。
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秘境の塩尻駅
次の停車駅、坪尻駅まではトンネルを通過します。トンネル通過時は車内の照明がオレンジ色に灯り、とても素敵な雰囲気でした。(写真は窓に映った車内を撮影しているので少々ブレて観えます。)坪尻駅は列車か徒歩でしか行くことのできない秘境の駅です。きっと私もこの列車に乗車しなければ一生降り立つことは無かったでしょう…。この駅ではスイッチバックの体験ができます。列車内にはテレビが設置してあり、列車の外のトンネルの様子やスイッチングの様子を見ることができます。また、停車時間もあるので記念ボードを持って駅で記念撮影ができます。もちろん掛け声は「はい、せんねん!」です。「坪尻駅」を発車した列車は一旦引上線へ、運転士さんが拍手を受けながら車内を通り、運転台を交代。再び本線へと戻ります。
記念撮影とお口直し
列車の旅も終盤に差し掛かってきました。次の停車駅、阿波池田駅では千年ハッピと駅長帽子で記念撮影ができます。この時私はスイーツを食べるのに必死で車窓から様子を眺めていました。もったいない事をしました…。
そしてスイーツ好きな私ですが、結局全ては食べきれず…。スイーツの後にはお口直しのポテトチップスと香川県産ブランドいちご「さぬき姫」が提供されます。いちごは写真では1個しかありませんが、本当は2個あります。スイーツの甘さに負けた私は写真を撮る前に思わず1個食べてしまいました。さねき姫はすっきりした酸味といちごの匂いがお口の中に広がります。
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大歩危、小歩危とお土産
 大歩危駅に到着前、車窓には景勝地、大歩危峡・小歩危峡が見えてきます。土讃線で1番景色がいい区間をゆっくりと走行してくださいます。
食べ残してしまったスイーツは持ち帰れませんが、別にお持ち帰り用のケーキの用意がありました。これで食べきれなかったスイーツたちへの思いが断ち切れると思い、有難く最後のスイーツをリュックにしまいました。

 終点間際にはアテンドさんが一人ひとりに可愛らしい記念のポストカードを渡してくださいます。手元に残る記念品があるのは嬉しいですね。
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大歩危駅に到着
12時47分予定通り大歩危駅に到着しました。駅にはお出迎えの方々がおり、旅の終わりを最後まで見送ってくださいます。
約2時間半の旅は列車内でありながら、四国の食と景色を体験できる素敵な時間でした。
小雨が降るにも関わらず、鉄道沿線では色んな所で地元の方が手を振ってくださったりお出迎えの工夫をしていたりと、地域全体の「いらっしゃいませ」という温かいお心を感じました。
機会があれば、四国の他の観光列車にも乗ってみたいと思います!
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今回の「四国まんなか千年ものがたり~スイーツ紀行~」は特別企画のためツアー専用列車(団体列車)でしたが、基本的には毎月土日祝日は「四国まんなか千年ものがたり」として事前予約制のお食事提供を行っています。気になる方は下記のURLより「四国まんなか千年ものがたり」の公式ホームページをご覧ください。

「四国まんなか千年ものがたり」