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2021.08.15

日光天然氷のふわふわかき氷×こだわりの蜜 奥日光湯元温泉で

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スタッフ名:矢津田

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ふわふわの秘密は「天然氷」だけではありません。

夏の南伊豆、弓ヶ浜海水浴場で、ひたすらブロック氷をかき続けていた20代の頃、「ふわふわ」になる時と、「ガリガリ」になる時がある、同じ氷屋さんから仕入れた氷でも、かき氷の出来に違いがあることに気づきました。

「天然氷を使っているからふわふわ」というコメントを目にしますが、「ふわふわ」の秘密は天然氷だけではありません。氷の状態(氷の温度)、かき氷機の刃の角度、盛る器の深さなど、「ふわふわ」にはいくつかの秘訣があるようです。

この秘訣は、誰かに教わったものではないので、それぞれのお店のこだわりや、氷をかく人のこだり、ふわふわに仕上げたいという気持ちや技術によっても、「ふわふわさ」も変わってくるのではないでしょうか。

日光湯元の休暇村に勤務していた2014年、なんとなく感じる「かき氷ブーム」の兆し。南伊豆での経験を生かし、「日光天然氷のかき氷」の販売にチャレンジ。試作段階で、「天然氷」と「機械で作った氷」の違い、仕上がる「ふわふわ」の違いに気づきました。

天然氷って何?

冷凍庫を使わず、冬に自然の寒さだけでゆっくりと、時間と手間をかけ作られる氷です。驚くことに平安時代に書かれた源氏物語にも夏の氷が出てきます。かつては、冬に自然の寒さで氷を作るのが普通で、近代化とともに天然氷はどんどん無くなっていったのでしょう。

休暇村日光湯元で天然氷のかき氷の販売を始めた当時、日本で天然氷を作っているのは5件と言われていました。かき氷の人気で天然氷の需要も増え、今はもう少し増えたのでしょうか。

日光の天然氷

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天然氷で有名な日光には、天然氷の製造、販売元が3件残っています。
〇松月氷室
〇三ツ星氷室
〇四代目氷屋徳治郎 の3件です。

今市に住んでいましたので、勉強のため色々と食べ歩きましたが、「日光で天然氷のかき氷を食べた」と実感できるのが、松月氷室さんです。今市に直営のかき氷屋さんがあり、下今市駅や今市駅から歩いていけます。夏は行列ができるくらい人気です(写真 2014年撮影 )。この他にも、日光市内には天然氷を使ったかき氷が食べられるお店は沢山あります。

氷だけではなく、密にもこだわる時代に。

イチゴ味と言ってもイチゴは入っていない、そんな時代から。
今は昔、かき氷のシロップと言えば、イチゴと言ってもイチゴは入ってなく、イチゴっぽい色、どの味も目をつぶって食べると何味かよくわからない、そんなシロップが普通でした。トッピングも練乳かあずき。氷にもシロップにも、こだわりまでを求めていない時代が長かったのではないでしょうか。

売れ筋の「味」、一番はやっぱりイチゴ、そしてメロン→レモン→ブルー???
皆さんはあの青いシロップをなんと呼びますか?ハワイアンブルー、ブルーハワイ、スカイブルー、ブルー。ブルーハワイと言えばエルヴィス・プレスリーの映画。ブルー、味がイメージ出来ない不思議なかき氷。そして、かき氷のメニューから姿を消していきそうな「みぞれ」。
個性派かき氷「白熊」
独自のスタイルで進化した、そこに食べに行きたいと思う、特別は存在としてあり続けるかき氷もあります。鹿児島市内のアーケード通り天文館にある「天文館むじゃき」の「白熊」。昭和24年に販売開始されたそうです。
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氷白熊の本家 天文館むじゃき

【こぼれ話】九州ではあたり前の「ビニール袋入りかき氷」
私の育った九州には、「ビニール袋入りのかき氷」が当たり前のようにあります。多分、メーカーも様々で、こだわりなく、ビニール袋をかみ食べてました。就職して、九州を出て、あのかき氷が、他のエリアにはないことを知りました。

今年に入り、九州地方で圧倒的な知名度を誇るアイスクリーム「ブラックモンブラン」の竹下製菓が、埼玉のアイス会社を買収というニュースが流れ、心ときめきました。ついに関東でも、あの「ビニール袋入りのかき氷」が登場し、「ガリガリ君」の牙城に食い込むのでしょうか。ないかな。

竹下製菓の 袋氷 ストロベリー

蜜にもこだわった 天然氷のかき氷

イチゴ味と言えばイチゴ、なんとスカイベリーが入ってる時代に
休暇村日光湯元のかき氷は厳選した蜜の3種類。イチゴと言えば「栃木のスカイベリー」、ゆずと言えば「宇都宮の宮ゆず」、抹茶と言えば「京都宇治・森半の抹茶」が味わえる、こだわりの蜜。そんな時代に。

・栃木のブランドいちご「スカイベリー」
・宇都宮で作られた「宮ゆず」
・濃厚で風味豊かな京都森半「宇治抹茶」

いずれもおひとつ1,000円(税込) かき氷1つにつき「練乳」をサービス
ホテル宿泊以外のお客様は、テイクアウトのみの販売になります。湯ノ湖畔の木陰でお召し上がりください。
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湯ノ湖畔 清家清が設計したホテルのラウンジ

休暇村日光湯元は、日本を代表する建築家の一人、清家清氏設計のホテルです。奥日光湯ノ湖畔の自然に溶け込むように建っています。建物は敷地の高低差を利用し設計されており、エントランスやフロントは2階になります。かき氷はフロント前を抜けた、ラウンジで販売しています。

営業時間 11:00~17:00/19:00~20:30(19時以降は17:00までの事前予約制) 
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建築家で選ぶホテルの楽しみ方 休暇村日光湯元

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