全国各地にある観光列車の中でも「あめつち」は宍道湖の目の前を通過する湖畔沿いの観光列車。今回は米子駅~出雲市駅まで乗車、地元の食材を使用したお弁当をいただきながら列車の旅です。
●「あめつち」の由来
山陰地方を舞台にした神話が多く書かれている古事記の「天地の初発のとき」という書き出しに由来し、天と地の恵みにつつまれる旅へと出かける列車として「あめつち」となりました。
今回乗車する鳥取~出雲市間の他に、鳥取~城崎温泉区間、2024年4月よりJR木次線への乗り入れも始まり出雲横田~宍道間も走行、山陰の山から海まで巡る事ができます。
●米子駅から乗車!
2023年にリニューアルした米子駅の改札口は1つだけなので駅に到着さえ出来れば迷うことはありません。乗車まで時間が余るようでしたら改札目の前に「おみやげ楽市 シャミネ米子店」があるので暑さ寒さから逃げることもできます。
この日は雪がちらつく寒い日だったのでお土産を見て時間をつぶし、電光掲示板を見ると私が乗車する列車は時刻通り来るようで安心しました。
改札を通過してすぐに左手にお手洗いがあります。観光列車内にもお手洗いはありますが気になる方はここで済ませるのがいいと思います。ホームに着くと観光列車はまだ来ていませんでしたが丁度コナンのラッピング列車が停車していました。そういえば鳥取と言えば名探偵コナンの作者、青山 剛昌先生の出身地です。コナン好きの方からしてみれば観光列車よりこちらのラッピング列車に乗車したいかもしれませんね。
鳥取県内には青山剛昌ふるさと館という名探偵コナンや先生の生い立ちにまつわるミュージアムがあります。米子駅からは車で約1時間と遠いですがご興味のある方は是非足を運んで見てください。
青山剛昌ふるさと館 公式HP
コナンの列車の写真を撮っているとついに「あめつち」がホームに入線してきました。山陰の海と空をイメージした紺碧色の車体と銀色の帯模様がとても綺麗です。帯模様は山陰の山並みとたたら製鉄にちなんだ日本刀の波紋を表現しているそうです。
今回は鳥取駅始発、運行中の列車に米子駅から途中乗車のため、写真撮影はさくっと済ませて急ぎ足で乗車しました。ここで取り残されたら一巻の終わりです…
無事に乗車に米子駅を出発です!
●伝統装飾をあしらった素敵な車内を散策
白と木目を基調とした車内は明るい雰囲気で列車内の至る所に独自の装飾が施されており、添乗には囚州和紙を使用た照明、石州瓦をあしらったテーブル、智頭杉を使用した飾りなど見所が沢山あります。普通列車を改装した観光列車だったため、以前はどうして窓枠の小さいお席もありましたが、2025年度から席を間引いてどの席からも景色が楽しめるようになりました。
あめつちの列車は2両編成、物販カウンターや記念スタンプ台は2号車にあり、お手洗いは1号車にあります。物販カウンターに観光列車のパンフレットや沿線地図があるので手元にあるとより沿線の風景を楽しめます。
記念スタンプ台には神楽衣裳もあるので是非見てみてください。
●お待ちかねの昼食弁当
今回は事前にお弁当を予約していたので物販カウンターのお姉さんに予約を確認後、席までお弁当を運んでいただきました。お弁当を待っている間、なんとおみくじのサービスが!おみくじと言っても運勢は神話の神様にちなんだ結果となっていて面白いです。私の吉方は出雲大社!丁度観光で行く予定だったので嬉しいお知らせです。おみくじの下の余白はスタンプ用のスペースなので記念になりますね。
いよいよお弁当がやってきました!走行区間によって内容が異なりますが、今回の米子~出雲市区間では「あめつち御膳」をいただきます。お弁当にはお茶が付いているので購入する必要はありません。
地元の食材を使用したお弁当には内容についてのお品書きがあり、これがこの食材なのかと確認しながら食べることができました。お食事はもちろん美味しくお弁当はどうしても冷めていることが前提ですが、冷めていても美味しい味付けで量も丁度良かったです。食後のデザートはついていませんが、物販カウンターにてスイーツを購入できます。スイーツの他にも地酒やジュース、ホットコーヒー類もあり種類は豊富です。また、あめつち限定の文房具も販売しており記念にクリアファイルを購入している方もいらっしゃいました。
●宍道湖を一望
お弁当を食べ始めて暫く、途中から宍道湖が目の前に広がってきました。乗車前は太陽が隠れていましたが湖に近づくにつれてお天気が回復し、走行中は穏やかな宍道湖を眺めることができました。
贅沢なことは望みませんが、やはり旅行中は晴れてくれると嬉しいですね。
宍道湖と言えば湖畔に建つ「島根県立美術館」が有名です。館内の展示はもちろんのこと、鳥取県の白うさぎの神話にちなんだ野外のうさぎのオブジェも可愛いので観光にお勧めです。美術館内にはレストランが併設しており、湖畔を眺めながら美味しいお食事を楽しめます。また、こちらの美術館は建物の湖側は全てガラス張りなので夕日につつまれる美術館とも呼ばれ、「日本の夕陽百選」にも選ばれました。宍道湖の夕日をゆっくりとご観賞できるように3月から9月は日没後30分まで開館しています。
島根県立美術館 公式HP
●出雲市駅から出雲大社へ
斐伊川を列車で通過した後はあっという間に出雲市駅に到着です。約1時間20分の列車の旅はあっという間でした。到着してから早速、おみくじにも書かれていた出雲大社へ向かいます。出雲大社は縁結びの神様として有名ですので今年は全面的に良縁に恵まれるようお祈りをしまいました。あまりに私利私欲が強すぎると神様に見放されるでしょうか。温かい目で見守っていただければ有難いです…
●神話と縁結びの地、山陰へ!
山陰の魅力を詰め合わせた観光列車「あめつち」。乗車のみの利用、お弁当の持ち込みもできますので楽しめ方は様々です。山陰に足を運ぶ際は是非とも乗車してみてください!
観光列車「あめつち」 公式HP
また、観光列車「あめつち」以外にも全国各地に観光列車があり、休暇村大阪センターでは観光列車の他にフェリーを含んだバスツアーもございますのでご興味のある方は大阪センター主催ツアー「ゆっ旅ツアー」のサイトをご覧ください!
休暇村大阪センター主催「ゆっ旅ツアー」 公式HP