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2021.02.28

自然美と文化遺産が織りなす日光の魅力 ~穴場スポット~

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スタッフ名:小田桐

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【歴史】日光はどうやって誕生したの? ー日光開山の祖に迫るー
English below
日光の成り立ちは今から1255年以上も前の奈良時代にまで遡ります。
西暦766年、勝道上人(しょうどうしょうにん )が男体山(なんたいさん)を登頂し、お堂を建てたところから始まりました。日本では古来より自然の中には神様がいるという考え方がありましたので、当時も"高い山=神様そのもの"とされ、信仰の対象とされていました。これが"神道"であり"山岳信仰"の考え方ですね。のちに、海外から渡ってきた"仏教"もまた日本人には広く受け入れられていきます。なぜかというと、もともと日本人は、"神道"や"山岳信仰"に基づいた生活を送っていましたが、その信仰(考え方)だけでは中には不都合なことも出てきます。そのような中で真価を発揮したのが仏教の教えでした。どうしても神道の考え方だけでは、カバーできない要素も、仏教の教えを守ることでカバーできる、これは都合がいいぞ!ということで、瞬く間に日本でも仏教が広まり、国民に受け入れられていきます。こうして生まれたハイブリッドな考え方が世にいう『神仏習合』でした。日光もまた例外ではなく、男体山は信仰の中心とされてきたわけですが、現在でも男体山全域は神域とされています。今でこそ、神社と寺院がわけられていますが、当時は神仏習合の考え方が世間的にスタンダードだったので「山」「神」「仏」を一体化させていた日光はまさに時代のトレンドを押さえ、日光の歴史を知るうえで欠かすことのできないものだったというわけです。勝道上人なしに今の日光は築けなかったので、日光を理解する上でとても重要な人ということをぜひこの機会に覚えて頂けると嬉しいです。

ちなみにちょうどその頃の世界(ヨーロッパ)情勢にも目を向けてみると、フランク帝国のカール大帝が時の人となっていました。カール大帝がローマ教皇から冠を授かった頃(カールの戴冠)にあたります。このカール大帝もまた、とてもすごい人で、現在のヨーロッパ(ドイツ・オーストリア・チェコ・イタリア北部・フランス・ベルギー・オランダ・ルクセンブルク)の領土を一人で統治していたなかなかのスーパーマンでした。

この時代は日本でも世界でも大きく歴史が動いた時代だったということが伺えます。
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【名言】日光見ずは結構といふな -大和田 建樹-
こちらなかなか強気な発言。さすが国際観光都市NIKKOという印象を受けますが、こちらは日光市民が言ったものではなく、伊予国宇和島(現在の愛媛県)出身の大和田 建樹氏(職業:詩人)が作詞した歌の中に出てきたものです。

(一部抜粋)
日光見ずは結構と
     いふなといひし諺も
   おもひしらるゝ宮の様
     花か紅葉か金襴か


有名なイタリアの諺の『ナポリを見てから〇〇』にも匹敵するほどインパクトのある言葉ですが、日光に一年半住んでいた私から見てもたしかに日光はナポリと肩を並べられるほどの素晴らしい国際観光都市だと自信を持って言えます。なぜなら言葉通り、日光は本当に見どころがたくさんある街だからです。これまでの人生の中で転勤や引っ越しをかれこれ7回ほどしていますが、その中でも日光は3番目に長く住んだ街であり、その魅力は一晩では語り尽くせないほど、、、どこがおすすめ?と聞かれると苦しいほど(笑)それほど日光は自分の中でも愛着のある場所の一つになりました。そんな日光といえば、まずは日光東照宮が思い浮かぶかと思います。私も通算10回以上は行きました。何度でも訪れてしまうのはきっとあそこにしかない空気を自分が求めているからなんだろうと思います。とはいえ、他にも見どころがたくさんの日光なので、今回は元日光市民としてそれ以外の魅力についてご紹介していきたいと思います!日光東照宮ほど有名ではないですが、家族や友達を連れて行った時にも喜ばれた場所ばかりなので、次の旅行先として候補に入れてもらえると嬉しいです。
中禅寺湖(夏)
やや高いところから中禅寺湖
【観光】日光の穴場スポット
日光市内は観光バスが常時たくさん走っているので車がなくても十分楽しめますが、車があるとやはり便利なので今回はレンタカーを使った行程でご紹介します。かの有名ないろは坂は急カーブが続くので運転できるか自信がない人もいるかと思います。が、そこは大丈夫です。いろは坂は一方通行なので対向車を気にせずに走ることができるのでそれほど身構えて運転する必要もありません。スピードさえ出しすぎなければ安全にドライブが楽しめます。ペーパードライバーだった筆者が事故無く過ごせたのがその証拠です(笑)日光東照宮と同じくらい一見の価値ありの立ち寄りスポットを以下ではご紹介していきます。
12:00 日光駅に到着
□まずはレンタカーを調達します。駅の徒歩圏内にはレンタカー会社がたくさんありますのでご安心ください。紅葉シーズンは混み合うので事前にご予約することをおすすめします。

12:10 「山のレストラン」で絶品ランチを堪能
□霧降高原牛、霧降高原豚、日光まいたけのスープ、など地元食材や季節の食材を北米風にアレンジした美味しいごはんの数々!個人的には霧降の滝を眺めながら食事を楽しめるテラス席を全力でおすすめします。
□写真は紅葉の時期に撮ったものですがグリーンシーズンもいいですよ。

13:30 日光田母沢御用邸へ
□歴史ある邸宅と日本庭園が融合した空間です。建物内には書院造りや洋風インテリアがたくさんで、当時の建築技術や伝統文化を垣間見ることができます。
□建物内の随所には係の方がいて見どころやポイントをわかりやすく教えてくれるので、歴史や建築に詳しくない方でも楽しめますよ。個人的にはデザイン豊富な「欄間(らんま)」に注目して頂きたいです。あえて写真は載せません!(笑)

-いろは坂をドライブー

15:00 明智平でロープウェイ乗車体験
□日光在住の頃、絶景を求めてたくさん歩き回りましたがここがベスト3に入るほど景色がよかったです。ロープウェイを降りると、360度パノラマビューで華厳の滝、中禅寺湖、男体山を一望できます。初めてこの景色を見た時の感動は今でも忘れません。私にとってのパワースポットでした!


16:30 中禅寺湖でサンセット
□中禅寺湖の周辺は人工的な建物が少ないのが特徴です。視界を遮るものがなくひらけた景色と、湖面に反射する夕陽を見てきゅんとしない人はいないはず。私は一年半ずっと見てきましたがいつもきゅんとさせられました。


 
山のレストラン
霧降の滝が見えるテラス席(秋)                               
国の重要文化財 日光田母沢御用邸
襖(ふすま)には天皇家の菊花紋章が施されています。よ~く見るとパスポートの菊より花びらが多いですね!
いろは坂をドライブ
運が良ければいろは坂の住人にも会えます
明智平でロープウェイ乗車体験
華厳の滝、中禅寺湖、男体山が一望できるスポット
枝の隙間から見える夕陽(冬)
日没の瞬間を逃さぬよう窓際で要待機

日光市内の観光に便利なマップ

あとがき
旅行しにくい空気もあるかとは思いますが、トラベルマガジンを通じていつか行ける旅行に思いを馳せたり、日光の空気が少しでも伝わってくれたら嬉しいです。私が日光市民だった頃、どうして日光は紅葉シーズンにばかり大々的に注目されるのだろうと思っていました。もちろん、いろは坂をはじめとする紅葉スポットがたくさんあるからなのですが、住んでみて感じたのは秋以外の季節も自然の豊かさと美しさを感じられる魅力が詰まった場所だった(いや、もはや魅力が爆発していた)ということです。大切に守られてきた自然と文化遺産はいつの季節に訪れても待っていてくれます。秋に行こう!と紅葉目的の観光も楽しいですが、秋じゃなくても楽しい場所であることを知って頂けたら嬉しいです。あ!行ってみたい!と思った瞬間から旅は始まるので、気になった観光地があれば、お仕事の休みが取れたタイミングや、家族や友人と時間がとれたタイミングなどで(季節を限定せずに)日光へ足を運んでみてください。春、夏、秋、冬、いつ訪れても楽しめる場所です。あぁ、書いてたら日光に行きたくなってきた。

みなさんも色んな日光に出会えますように!

ABOUT NIKKO

Nikko is located about 150 km north of Tokyo, just 2 hours by train. It is popular day trip destination, but this is HUGE mistake. There are so many things to do there. If you visit Tokyo or anywhere else in Japan, be sure to add Nikko to your list. If you asked me to describe Nikko in three words, I would say...Nature beauty, World Heritage Site and ZEN feeling. It is perhaps most known for the gateway of Nikko National Park, and its Shrines and temples with UNESCO World Heritage Area in Japan. These shrines and temples make Nikko an important place with Shinto and Buddhist worship since at least 8th century. To be honest, I was quite impressed by how beautiful and historical place is. So let me show you the outer Nikko region.
 
MY DAY IN NIKKO
-Rent a car near the Nikko station-
If you have an International driver's license, this is the most  convenient and easy way to enjoy Nikko trip. Sightseeing bus run in Nikko region, but  you will able to go out without worring about time.

-Here is my full 2days itinerary-
12:00pm Nikko station

12:10pm Lunch at Yamano Restaurant, Kirifuri

1:30pm Nikko Tamozawa Imperial Villa Memorial Park

-Irohazaka Winding Road-

3:00pm Akechidaira Ropeway

4:30pm Sunset at Lake Chuzenji

5:30pm KYUKAMURA HOTEL check-in

-Stargazing at Senjogahara Marshland-

10:00am Check-out and Leave hotel

11:00am Nikko Toshogu Shrine

12:00pm Return the car and have lunch near the Nikko station

2:00pm Leave Nikko Station 

 
HOW MANY DAYS SHOULD I SPEND
I spent 2 days 1 night exploring the above area.
HOW TO GET TO NIKKO FROM TOKYO
From Tokyo, it's approximately 50 min by Tohoku Shinkansen. Get off at JR Utsunomiya Station. Change to the JR Nikko Line and get off at JR Nikko Station after 45 min.