むかしむかし、あるところに…
むかしむかし、あるところに…で始まる、鬼退治で有名な「桃太郎伝説」。吉備地域では、日本一と書かれた旗と吉備団子を持たせられた吉備津彦命(きびつひこのみこと)が、温羅(うら)と呼ばれる鬼を退治した伝説が語り継がれ、それが物語の原型になったといわれています。
岡山市には吉備津彦命を祀る「吉備津神社」があり、周辺の構成文化財と合わせて「『桃太郎伝説』の生まれたまちおかやま~古代吉備の遺産が誘う鬼退治の物語」として日本遺産にも認定されました。
吉備津神社の本殿から南随身門を経て、御供殿・御釜殿等に至る総延長398mの回廊は境内の代表的な景観でもあり、参拝者の散策コースとなっています。
左:吉備津神社 本殿 中:吉備津神社 回廊 右:吉備津神社 桃のおみくじ
吉備津神社の参拝におすすめの宿
鬼ヶ島は「島」だった説
吉備地域の桃太郎伝説では、温羅の居城といわれる「鬼ヶ島」は古代山城。でも「鬼ヶ島」だから島じゃね?と言う訳で探したところ、ありました!鬼ヶ島。そこは、香川県高松の沖合に浮かぶ「女木島(めぎしま)」。女木島の桃太郎モデルは、吉備津彦命の異母弟の「稚武彦命(わかたけひこのみこと)」とのこと。讃岐の住民が鬼の出没で苦しんでいるのを知り、吉備の国から備前の犬、香川の猿・雉の勇士を連れてやってきて、鬼を退治したと伝えられています。
女木島 おにの灯台1 おにの灯台2 鬼ヶ島おにの館 強風から家屋を守る石垣「オーテ」
女木島では、所々で鬼が出迎えてくれ、鬼の隠れ住む「鬼ヶ島大洞窟」もあります。洞窟が造られたのは、紀元前100年頃で手掘りとも言われてます。
鬼だけじゃない、女木島はアートの島!
また、女木島は、3年に1度、瀬戸内海の12の島と2つの港を舞台に開催される現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭」の会場でもあります。第一回から参加しており、2019年には19の作品が展開されました。
※鑑賞の可否は時期にもよりますのでお問い合わせください)。
左:作品名 段々の風 中:作品名 週末はMEGIHOUSE(入口) 右:作品名 週末はMEGIHOUSE
お問い合わせ:鬼ヶ島観光協会
「カモメの駐車場」
女木港の防波堤と防潮堤におよそ300羽のカモメが並ぶ「カモメの駐車場」。
風が吹くと一斉に向きを変えるさまは圧巻!
「20世紀の回想」
青銅製のグランドピアノと、4本の帆による「20世紀の回想」は、サウンド・インスタレーション。
「不在の存在」
人気の作品「不在の存在」。人もいないのに足跡が出来ては消える不思議な中庭や、鏡を設置し視覚的錯覚を使った不思議な仕掛けの和室を体験することができるます。
「オニノコ瓦プロジェクト」
そして、鬼が暮らす洞窟には「オニノコ瓦プロジェクト」が出現。香川県内の中学生3000人が制作した膨大な鬼瓦を展示しています。「オニノコプロジェクト」として、美術を通じて地域社会に関わり貢献する活動もしています。
2022年は「瀬戸内国際芸術祭」開催の年です
「瀬戸内国際芸術祭」の次の会期は2022年。鬼ヶ島の伝説と、島全体の施設が アイデンティティを持って連動する作品を展開するとのことです。待ち遠しいですね。今のうちに、一緒に鬼退治に行くお供を探しましょう。
女木島には、高松港からフェリーで20分、あっという間に到着しますよ。
瀬戸内国際芸術祭実行委員会事務局
女木島の鬼退治におすすめの宿