知る人ぞ知る広島グルメ「がんす」
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スタッフ名:榎本
レストランの榎本です。
夕食ビュッフェでは現在、「がんす」というメニューをご用意しております。
はて、がんすとは?というお客様も多いようですので、この機会にご紹介したいと思います。
がんすとは、魚のすり身に玉ねぎ・唐辛子・調味料を練り込み、パン粉をつけて揚げたメニューです。
名前の「がんす」は広島の古い方言「~でがんす」(「~でございます」の意味で、丁寧な言葉遣い)をもじったもので、日常的な言葉自体の親しみやすさと丁寧な意味を商品に込めて名付けられたそうです。
発祥は広島市西区とも呉市とも言われていますが、現行の形式にまとめたのは呉市の蒲鉾屋さんのようです。
広島には瀬戸内沿岸の漁港が多くあり、蒲鉾やちくわなど「練り物」の魚肉加工品も生活に根付いたものでした。
その中で食卓に新しい定番を加えたい、と生まれたのが「がんす」です。
もともとは蒲鉾を揚げたものからだったのでしょうか。味にインパクトを求めて玉ねぎを練り込み、甘さが旨味を引き立てるようになりましたが、同時に揚げた際の焦げ色が目立つようになったため、表面にパン粉をつけて焦げをおさえようとし、また水分の多い玉ねぎを使ったことで日持ちの問題が出てきたため、殺菌作用のある唐辛子を入れて保存効果を高めようとして、現在の形に進化してきたのだとか。
この唐辛子の影響は保存効果だけでなく味の上でも大きかったようで、最初は玉ねぎのほんのりした甘味が口に広がり、次に唐辛子のピリッとした辛みが余韻を引き締める「癖になる味わい」が完成したといいます。
食べ合わせも相性の良さが幅広く、たいていのお酒や主食とは仲良くやってくれる懐の広さも魅力です。
そのままでも美味しくお召し上がりいただけますが、ウスターソースやマヨネーズと合わせるのが広島流。(特にマヨネーズが人気です)
夕食ビュッフェでは、ご飯のおともやビール・お酒のあてにぜひ!一度お試しください。
癖になる味で止まらなくなるかもしれません……。