JR西日本の「どこにでも」行けるきっぷが帰ってきた!
昨年の「どこでもドアきっぷ」について
昨年発売された「どこでもドアきっぷ」は、過去発売されたフリーきっぷのなかでも歴史に残ると思うほど威力抜群のきっぷでした。
以前ご紹介したブログでも、2万円以上おトクになる旅行をご紹介させていただきました。
どこでもドアきっぷでどこに行こう ブログ
「どこでもドアきっぷ」と今回のきっぷの違いについて
きっぷの料金 |
どこでもドアきっぷ→18,000円(3日間・土休日) どこでもきっぷ →22,000円(3日間用) |
きっぷの使える範囲(新幹線・特急もOK!) |
どこでもドアきっぷ→JR西日本・九州・四国管内の設定あり どこでもきっぷ →JR西日本管内のみ
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ご利用人数 |
どこでもドアきっぷ→2名様から利用可 どこでもきっぷ →1名様より利用可 |
従来に比べて、料金、使用範囲については変更になりました。
しかし、利用人数が1名様から可能になったことはうれしいことです!
ひとり旅にとって、フリーきっぷは自由きままに旅行ができる最強のツールではないでしょうか。
ここでは、「JR西日本どこでもきっぷ」及び「JR西日本関西どこでもきっぷ」について、
乗り鉄の自分だったらこの行程で旅行したいというものを記載してみました。
下の方には関西の方が1泊2日で小旅行する際におトクな「JR西日本関西どこでもきっぷ」についても記載していますので、よろしければご覧ください。
「JR西日本 どこでもきっぷ」についての注意点
今回発売される「JR西日本 どこでもきっぷ」及び「JR西日本 関西どこでもきっぷ」については、おトクにお楽しみいただける代わりにいくつかの制約があります。
※詳しくは、JR西日本HPをご覧ください。
・注意点
利用期間・購入期限について |
利用期間→2021年10月15日~12月26日 購入期限→利用日の7日前までに購入
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購入場所について |
JR西日本ネット予約(e5489) JR西日本管内の主な旅行会社のみ ※みどりの窓口では購入不可 |
指定券の購入について |
指定券の利用は6回に限る |
JR西日本HP どこでもきっぷ
JR西日本HP JRおでかけネット
関東の方がおトクに使うためには……?
今回のフリーきっぷ、おトクに使うためには「JR西日本管内の端から端まで使う」が鉄則です。
JR西日本の東の端は北陸新幹線の上越妙高駅、西の端は山陽新幹線の博多駅です。
では、上越妙高までは別料金で……と思いますが、ここで一つ落とし穴があります。
上越妙高駅にはJR西日本の指定席券売機が設置されていません。そのため、どこでもきっぷの発券ができません。(駅の管轄がJR東日本のため)
そうすると、隣の糸魚川駅まで向かう必要があり、損になってしまいます。
おトクに使うなら、福岡までLCCはいかがでしょうか
LCC(ローコストキャリア)は、機内サービス、運航コストなどを簡略化することで、費用を抑えて運行する航空会社です。世間では、格安航空会社と呼ばれることも多く、国内線における主な会社としては、「peach」「jetstar」などがあります。
LCCと言われて、乗り方がわからない不安や遅延・欠航時のリスクを思い浮かべる方もいると思います。
確かに、遅延の回数は多いのではないかと思いますが、それには原因があります。
LCCにおいて、1日何回飛行できるかが採算をとるうえで大切です。そのため、大手航空会社に比べ、早く搭乗時間を締切する、機内持ち込み荷物を制限して、乗り降りを迅速にするなどの対策を行っています。
また、航空券の発券をインターネットで行ったり、チケットをプリントアウトして持ってきたりと何かと手間はかかりますが、その分安い金額で旅行することができます。
往路をLCCにすることで、以下のメリットがあると思っています。
・朝早く出発する便は遅延が少ない
LCCの主な遅延理由は、「使用機材の到着遅れ」です。到着してからの折り返し時間を短く設定し、採算をとっているため、一度遅れた機材の遅延は、午後の便に向けて遅延時間が拡大していく傾向があります。そのため、朝早くの便、特にその日最初に空港を飛び立つ便の遅延は比較的少ないです。
・手荷物の追加料金を気にしなくてよい
旅といえば、お土産。最後にLCCを利用するとなると、常に頭の中には手荷物の重量制限「7kg」がついてまわります。
最初に飛んでしまえば、お土産の重さを気にする必要はありません。
(貨物室に預ける場合、1個当たり2,000円程度料金がかかります)
東京=福岡は飛行機の激戦区!
日本国内における2020年度の路線別輸送人員、第一位が「羽田=福岡便」となっています。
羽田=福岡はJAL・ANAだけではなく、スカイマーク、スターフライヤーが就航しています。
また、成田=福岡においては、ジェットスターとピーチがどちらも就航しております。需要があるということは、それだけ競争があるので、価格も落ちる傾向があります。
成田まで行くのは遠い……と思っている方は、スカイマーク、スターフライヤーも早めに予約すると安いことがあるので、チェックしてみてください。
土曜日など人気の日程を除けば、LCCの場合、成田から約6,000円で福岡まで行けるようです。
(セールなどでもっと下がるときがあります)
関東以外にも、中部国際空港、関西国際空港、新千歳空港から福岡へLCCが就航しています。(2021年現在)
どこでもきっぷと併用して、おトクに旅を楽しみませんか。
休暇村を巡る、「どこでもきっぷ」の旅
福岡へ ~福岡市にも休暇村が!~
休暇村志賀島(福岡県)
休暇村志賀島は、休暇村で一番都会から近い休暇村と言っても過言ではないほどの場所にあるビーチリゾートです。
福岡の中心地、天神から直線距離で15kmほどしか離れていません。
そのような都会にもかかわらず、こんなにきれいな海岸をお楽しみいただけます!
休暇村志賀島 HP
はじまりは、九州の玄関口の博多駅から
そのまま、東へ向かうのもいいですが……謎の駅 「博多南駅」
博多駅新幹線ホームに現れた列車名のない新幹線。
行先は博多南と表記があります。
やってきた新幹線の行先を見ると、博多南という見慣れない表記が。
この時は夜だったので、仕事帰りの方が多く乗車していました。
博多駅から新幹線に乗ること約8分。博多南駅に到着しました。
博多南駅の正体、それは新幹線の車両基地でした。
たくさんの車両と通勤の方の不釣り合いが不思議。
ちなみに、きっぷを買うと、片道200円と特急券100円の計300円がかかります。
(どこでもきっぷなら乗車可能!)
地図をみると一目瞭然です。車両基地の端っこに駅が設けられています。
ここは、山陽新幹線の車両基地、すなわちJR西日本のもの。この博多南線は福岡の方が日常で使う通勤の足ではありますが、どこでもきっぷで乗車することができます。
博多南駅ができたことで、このあたりから福岡の中心まで40分以上かかっていたものが一気に短縮しました。
新幹線車両で運行するけれど、新幹線ではない不思議な列車にこの機会に乗車してみませんか。
(種別としては、特急のため特急料金がかかります)
途中下車のススメ① ~新岩国駅~
フリーきっぷの醍醐味、それは、好きな時に好きな場所で降りられること。
博多から東に向かう途中で、気軽に途中下車できる場所をご紹介します。
新岩国駅は、博多から約90分で到着します。
岩国で有名な観光名所といえば、錦帯橋です。
新岩国駅からはバスで15分ほど、気軽に楽しむことができるおすすめの途中下車スポットです。
橋を渡るのももちろんおすすめですが、お時間があれば河原から見上げてみるのもおすすめです。美しい骨組をご覧になりながら、空を見上げるのはいかがでしょうか。
途中下車のススメ② ~宮島口駅~
言わずと知れた世界遺産「宮島」
宮島へはJR宮島口駅から徒歩5分程度でフェリーターミナルに着きます。
宮島へ運行しているのは2社。そのうち「JR西日本宮島フェリー」の運行はJR西日本、今回の「どこでもきっぷ」で乗船できます!
また、あなごめしの名店も外せませんね!時間があればお店で、なければ駅弁を買い込みましょう。
新幹線で東へ ウサギが住む大久野島に宿泊
休暇村大久野島は、瀬戸内海に浮かぶ大久野島にあります。
駅から近くに休暇村がある例は少ないのですが、大久野島はJR呉線忠海駅から、大久野島への船が出ている忠海港まで徒歩約5分。そこから船で約15分と、鉄道旅で立ち寄りやすい休暇村です。
ウサギが住む島として有名。ウサギは夜行性なので、夕方、早朝に活発に活動します。
宿泊しないと見られないかわいい姿を撮影してみませんか?
休暇村大久野島 HP
広島から北陸へ向かいましょう!
休暇村大久野島を後にして、新幹線、北陸本線の特急で北陸へ向かいましょう。
忠海駅から三原駅、三原から新幹線で新大阪へ向かいましょう。
今回は、JR西日本のフリーきっぷのため、新大阪以東の東海道新幹線には乗車できません。
必ず、新大阪で降りるよう注意してください。
途中下車のススメ③ ~福井駅~
福井駅は、すべての特急が停車する主要駅です。
ちなみに、北陸新幹線の福井・敦賀延伸が2023年度に予定されています。それに伴い、開業区間の北陸本線は第三セクターになる予定です。
今のうちに「サンダーバード」の乗り納めもいいかもしれません。
福井駅からは、えちぜん鉄道があわら市・三国方面、勝山・永平寺方面を結んでいます。
えちぜん鉄道 HP
曹洞宗大本山 永平寺
曹洞宗大本山の永平寺は福井駅からえちぜん鉄道で永平寺口駅、そこからバスで向かいます。
片道1時間程度で永平寺まで行くことができます。
現在でも雲水と言われる修行僧が生活をしており、修行というベールに包まれた生活が身近に感じられます。実際に現地に向かうと、厳かな気持ちにさせられる、そんな場所です。
北陸地方には、二つの休暇村があります。
休暇村越前三国(福井県)
休暇村越前三国 HP
休暇村 能登千里浜(石川県)
休暇村能登千里浜 HP
最終日はJR西日本の東端 上越妙高駅へ
旅もいよいよ終盤。
JR西日本管轄の東端、北陸新幹線の上越妙高駅を目指します。
途中下車のススメ④ ~高岡・氷見~
富山県は鉄道的に見どころも多く、どこに行こうか迷いますが、
氷見線が個人的にはおすすめです。
高岡大仏や瑞龍寺などの見どころが多い高岡市と、氷見漁港、氷見の寒ブリで有名な氷見市を結ぶ路線です。
未だに国鉄型気動車が活躍し、沿線には雨晴海岸があります。
休暇村 妙高(新潟県)
長旅、お疲れ様でした。
上越妙高駅から第三セクターのえちごトキめき鉄道関山駅、そこから送迎バスで休暇村妙高へ到着です。
新潟の美味と温泉で疲れを癒してください。
休暇村妙高 HP
もし、ご紹介した途中下車スポットで下車する場合の試算をしてみました。
【乗車券】
博多南→上越妙高 13,200円
【特急券(指定席)】
博多南→博多 100円(自由席)
博多→新岩国 4,140円
新岩国→三原 3,060円
三原→新大阪 4,140円
新大阪→福井 1,360円
福井→金沢 1,730円
金沢→新高岡 880円(自由席)
新高岡→上越妙高 3,170円
JR西日本宮島フェリー 360円
合計 29,410円
以前のどこでもドアきっぷに比べると、おトク度は減っています。
しかし、何より1名から利用できるようになったので、自由気ままに旅行されるのも良いのではないでしょうか。
また、フリーきっぷは、言葉の通りどこにでも自由に行けることがなによりの魅力です。
乗車券できっぷを買うときには、目的地を決めないといけませんが、途中下車も、後戻りも自由にできること、それがこのきっぷの最大の魅力です。
JR西日本 関西どこでもきっぷも発売!
関西からの小旅行に最適!おすすめの行先は?
JR西日本全線が使えるどこでもきっぷのほかに、地域を限定する代わりに料金が安い「JR西日本 関西どこでもきっぷ」も同時に発売されます。
料金は10,000円(2日間用)
利用範囲内で行けるおすすめルートをご紹介します。
①兵庫県の観光名所ぐるっと小旅行
兵庫県北部、但馬地域にある休暇村竹野海岸。
大阪からを例に、こんな小旅行はいかがでしょうか。
【1日目】
大阪 09:10発
特急こうのとり3号
城崎温泉 11:52着
城崎温泉で昼食、外湯を楽しむ
城崎温泉 14:56発
竹野 15:05着
休暇村竹野海岸へ送迎バスにて
※休暇村へご連絡ください。
【2日目】
送迎バスで竹野駅へ
竹野 10:34発
浜坂 11:18着
浜坂 12:01発
鳥取 12:48着
鳥取 12:54発
スーパーはくと8号
姫路 14:23着
姫路城を観光
姫路 17:02発
のぞみ116号
新大阪 17:31着
普通に乗車券を買うと……
【乗車券】
大阪→新大阪(福知山線・山陰本線経由)
8,250円
【特急券(指定席)】
大阪→城崎温泉 2,290円
鳥取→姫路 1,390円
姫路→新大阪 2,500円
合計 12,140円
宿泊は 休暇村竹野海岸
休暇村竹野海岸 HP
②熊野三山をおトクに巡る弾丸旅
【1日目】
新大阪 07:33発
特急くろしお1号
紀伊勝浦 11:40着
紀伊勝浦駅11:45発
熊野御坊南海バス(那智山行)
那智山 12:11着
熊野那智大社、青岸渡寺、那智の滝を見学
那智の滝 15:04発
熊野御坊南海バス(紀伊勝浦駅行)
那智駅 15:19着
那智 15:54発
宇久井 15:59着
送迎バスで休暇村南紀勝浦へ(要予約です)
【2日目】
送迎バスで宇久井駅へ
宇久井 08:33発
新宮 08:49着
新宮駅 09:00発
熊野御坊南海バス(紀伊勝浦駅行)
速玉大社前09:04着
熊野速玉大社見学
※時間があれば、近くにパワースポットの玉置神社があります!
速玉大社前10:44発
熊野御坊南海バス(本宮大社行)
本宮大社前11:39着
熊野本宮大社を見学
本宮大社前12:15発
熊野御坊南海バス(新宮駅行)
新宮駅 13:14着
新宮 13:29発
特急くろしお26号
新大阪 17:50着
普通に乗車券を買うと……
【乗車券】
新大阪→新宮(往復)
9,680円
【特急券(指定席)】
新大阪→紀伊勝浦 2,510円
新宮→新大阪 2,510円
合計 14,700円
これが1万円になります!
これは大阪発の行程なので、兵庫、京都、岡山の方など、より遠方の方はさらにおトクに!
(岡山発であれば、往復24,000円かかるので、とてもおトクです)
※ダイヤ・料金は時期により異なります。
バスの料金は上記に含まれていませんが、
このルート通りに巡るなら、熊野御坊南海バスの「悠遊フリー乗車券」がおすすめ!
2日乗車券は3,500円です。
紀伊勝浦から那智山まで片道630円、新宮から本宮大社まで1,560円ですので、
そこを往復するだけで元がとれます。
紀勢本線は色々な特急がありますよ!
宿泊は休暇村南紀勝浦
休暇村南紀勝浦 HP