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2024.08.31
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スタッフ:高梨
久しぶりに会津の代表的おいしいもの~喜多方ラーメンを紹介します。
激戦の会津のラーメン店事情も少しずつ変わり、私としても新たに紹介すべき店も出ており、再度とり上げる必要性を感じておりました。
最近の動向としては、淡麗な味わいの会津山塩ラーメンが大人気で、醤油ラーメンは背油などを加えたこってり系が増えてきていますが、煮干し出汁が特徴の昔ながらの店の人気も根強く、依然喜多方ラーメンの代表格となっています。
さてここで、喜多方ラーメンとはどんなラーメンかを、再度記しておきます。
<喜多方ラーメンの定義・特徴>
1、まず何より出汁(だし)がしっかりしていて、スープの旨味が明確なことです。
そしてどちらかというと今日人気の複合的な「こってり系」でなく「あっさり系」であることです。但し「あっさり系」とは旨味が薄いわけではなく、ややシンプルな出汁でいて、切れのある旨味のスープと言えそうです。ラーメン党で人気の林家木久蔵師匠の言った「ここのラーメン、芯からうまい!」という表現はまさに喜多方ラーメンのスープの特徴を指しています。
「芯のある旨さ」とは、煮干し出汁によるところが大きいと思われますが、煮干し出汁は、食わず嫌いの人も多いようです。はらわたと頭を取らないと苦み・えぐみが出て、昔、味噌汁などで大量に使われ嫌いになった人も多いかと思います。私も昔はそうでした。今日のラーメン店ではみな心得て使用していますが、敬遠する人の多さから今でも使用しない店もかなりあります。
2、次に麺が、モチモチつるつるとして食べ応えのある多加水中太ちぢれ麺やそれに近いものであること。
3、そしてメインのトッピングとなるチャーシューがおいしく、かつ多めの量がのっているのが喜多方ラーメン風です。
また喜多方市内のラーメン店のみが喜多方ラーメンかといえばそうではありません。
喜多方ラーメンの老舗で修業した職人が会津のあちこちに店を出しており、その範囲はひろいです。特に会津若松には多く、「会津ラーメン」という呼称も使われたりしますが、喜多方ラーメンとの違いは明確でありません。
また、歴史的に見て、喜多方ラーメンは醤油ラーメンがメインですが、上記の特徴が同様にすべて当てはまる塩ラーメンも、喜多方ラーメンのバリエーションと考えておきます。
今日新たに紹介するラーメン店は、喜多方市2店、会津若松市2店、北塩原村1店の合計5店ですが、もちろん他にもたくさんおいしいラーメン店はあり、前回2022年10月29日、同9月3日のブログも参考にして下さい。店が小さすぎる、駐車場が少ない、きれいでないなど、気持ちよく楽しめない店は除外してあります。自信をもってお薦めできる喜多方ラーメンの王道の店ばかりです。
では会津若松市から紹介いたします。
1、まえ田(会津若松市米代二丁目7‐18 ℡090.4824.3560 10:00~14:00 不定休)
もともと会津若松市南部の醤油系手打ちラーメンの店ですが、市内中心部に会津山塩ラーメンを導入した新店を出したら、一躍、山塩ラーメンの人気店となっています。「淡麗な味わい」という表現がぴったりの美味しさと品の良さが調和したラーメンです。
次に喜多方市内です。
3、菊水(喜多方市寺町南5062‐22 ℡0241.23.2200 10:00~15:00 水曜定休)
もともと蕎麦店であったのがいつのまにかラーメン店となりました。アゴ(トビウオの煮干し)出汁による品がよく旨味の強いスープで人気店となっております。麺も特にシコシコでチャーシューも喜多方トップクラスの美味しさなので、これが喜多方ラーメン!と言える代表格となっています。土・日曜は7:00から営業。
4、蔵屋敷あづまさ(喜多方市東町4109 ℡0241.24.5000 11:00~16:00 定休なし)
ここのラーメンは、ごく普通の喜多方ラーメンで特徴がないかもしれません。しかし食後、「やはりおいしかったー」とじわじわ胃に来ます。何より入場無料のうるし美術館を併設する店の雰囲気がすばらしく、応対・サービスが機械的でなく心がこもっています。訪問者が何を求めて来たのか考えさせられ、ラーメンの味云々にとどまらない満足感に満たされる店でお薦めです。
最後に地元の北塩原村です。
5、奥裏磐梯らぁめんや(北塩原村桧原字苧畑沢 ℡0241.34.2200 10:00~15:00 火曜休)
村内の大塩温泉の温泉水を煮詰めてつくった高価な「会津山塩」の東日本の承認店約100店ほどのなかで、早い段階で承認を受けたラーメン店であり、言わば「会津山塩ラーメン」の老舗格の系統をひく店です。チャーシュー麵でない普通のラーメンでも分厚いチャーシューがたくさん入っているのも人気です。桧原湖北岸の風光明媚なところにあります。
以上ですが、喜多方ラーメンには、生まれた歴史的・地理的背景が明確にあります。
理由はどうあれ、美味しいもの美味しいので、どうでもよいかもしれませんが、気になる方のために次に記しておきます。
<喜多方ラーメンの背景>
喜多方近郊には、平地・丘陵・山あいがバランスよく配置され、米・小麦・豆類・野菜類の農産物や、醤油・味噌・酒などの醸造品が昔から豊富で、裕福な商店の多い「蔵の街喜多方」を形成しています。そのため昔から自給自足が原則の地方にしては珍しく外食文化が発達し、その中核として必然的にラーメン店が栄えてきました。そして店主も地元民も、醤油・だし・チャーシュー等を出し惜しみしない、小市民的リッチさをラーメンに求めてきており、それが「王者の風格」をそなえた喜多方ラーメンの源流になったと考えられます。きっかけとなった老舗の店はありますが、それ以上に喜多方の地理的・歴史的背景が喜多方ラーメンの母体となっているようです。
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