北斗七星に願いを 北向観音
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スタッフ名:歴女の福井
みなさま、いつも休暇村スタッフブログをご覧くださりありがとうございます。
今回も、休暇村から離れた上田市にあるお寺をご紹介します。
それがこちら、北向観音・常楽寺です。このお寺は、別所温泉にありまして、近くに足湯温泉があったりと、観光名所となっています。
このお寺ができたのは、平安時代の初期であり、有名な天台宗を開いた僧最澄の弟子である慈覚大師・円仁によって開かれた霊場です。
このお寺、なぜ北向観音と呼ばれているか。それは、お寺の本堂がその名の通り北向きに建てられているからです。実は、北を向いて建てられているのは、非常に珍しいのです。北というのは、基本的に縁起が良くなかったり、悪いものが入ってくるのが北となっているからです。
1番わかりやすいのは、鬼に関することです。みなさまの想像する鬼とはどのような姿をしていますか。歌の中でもありますね、鬼〜のパンツは〜という部分からでも、鬼のイメージって、角と虎の毛皮のパンツを履いている部分が思い浮かべられるのではないでしょうか。この角と虎の毛皮ってどこからきているか、知っていますか?
実はこれ、当時の方角と時間を表すときに使っていた十二支から来ています。鬼門と呼ばれる悪霊等がやってくる方角があり、それが北東でした。そして北東の方角は、ちょうど十二支の中の、牛と虎の間にあるため、悪いものの一つであった鬼の姿は、牛の角と虎の毛皮のパンツを履いた姿がイメージされるのです。
これに関連しているため、北を向くというのは、悪いものを引き入れてしまうようなものなので、このお寺は非常に珍しい作りをばしているのです。
ではなぜ、このお寺は北を向いているのか?それは、観音菩薩様が、「北斗七星が世界の依りどころとなるように」というお告げによるものだとされています。これは関係しているためか、ここのご本尊は、千手観音となっています。このお寺には看板に書かれているような伝説もあり、とても勉強になる場所です。
また、このお寺は現世利益を願うお寺であり、実は極楽往生を願う善光寺とセットなのです。この二つのお寺は対角線上に存在しており、北向きの北向観音と南向きの善光寺で、向かい合わせになっています。この二つのお寺をどっちもお参りすると全ての厄を払いご利益を授かれると言われています。
長々とお話ししてしまいましたが、ここのお寺非常にとても歴史があり学びが多いお寺です。そして何よりも、ここのお寺でお参りしたかったのは、とても素敵なお守りと御朱印帳があるからです。先ほどお伝えした北斗七星にちなんだ御朱印帳なのです。写真を見ても、描かれた星空と北斗七星がとっても素敵ですよね。私は、もう一目惚れで購入しました。これは、忘れられない思い出となりました。
みなさま、ぜひ善光寺と共に、北向観音へお参りしてはいかがでしょうか。以上、歴女の福井でした。