グルメ

2024.05.25

上りカツオ(初鰹)、来てます! ~そして幻のモチガツオ~

1,689 view

スタッフ名:筒井

黒潮に乗り、伊良湖近海に初夏の味覚『初鰹』、到来!

伊良湖岬(そして渥美半島)で今是非食べたい、旬の魚といえば『鰹(カツオ)』。
冬、赤道近くで過ごしていた鰹(本カツオ)たちは黒潮に乗ってえさを求めながら九州・四国と北上し、4月下旬頃~7月上旬頃、渥美半島近海を通過していきます。
この季節の鰹が『上りカツオ』。もっと有名な別名を『初ガツオ』といいます。

一年中獲れるのであまり意識されていませんが、鰹の旬は「春」と「秋」。
旬が2度ある魚は珍しく、春の『上り鰹』と秋の『戻り鰹』は、それぞれ異なった"食味の良さ"が評価されて「旬」になっています。

秋の『戻り鰹(別名トロかつお)』は、脂のりの良さとカツオ独特の風味の強さが特徴。鰹の風味が好きな人は熱狂し、苦手めな方は本当に無理、という好き嫌いが大きく分かれる味です。

対して春の『上り鰹(初鰹)』は、ぎゅっとしまった身にあっさりとした癖のない味。カツオ特有の香りが少ないので、苦手な人もすんなり食べられてしまうさっぱりさです。たたきにして香りづけしたり、薬味でアクセントをつけて食べるのが最高です。
画像1
画像2

​この初鰹、江戸時代にも「大変美味でお高い旬のモノ」として羨望の的となっていたようで
   目には青葉 山ほととぎす 初鰹
   まな板に 小判一枚 初鰹
   女房を 質に入れても 初鰹
などなど、初夏と初鰹(とそれにかける江戸っ子の熱意)を込めた川柳も様々残されています。


さて、そんな鰹ですが、よく知られていますように非常に足のはやい魚で、時間をおけば生臭さが出ますし、空気に触れれば変色します。冷蔵技術の発達した今日におきましても、遠方から時間をかけて運んだり、冷凍→解凍を経たりしますと食味の低下は避けられません。
美味しい鰹を食べようと思ったら、鰹が水揚げされている現場へ行く! に限ります。

先月頃に高知(多分鰹で一番有名な県)にいた上り鰹たち、今、渥美半島沖あたりに来ています。本州を東行するカツオの群れを追いかけるつもりで、是非、伊良湖岬へお越しください。

 
というわけで。伊良湖で魚といえばこちら、『お魚いちば直売所』
休暇村から車でおよそ5分!
渥美魚市場直営の、鮮魚の直売所がこの『お魚いちば直売所』。
最近よく市場に水揚げされているという上り鰹を求めて、希望を胸に、直売所をのぞいてみました。
画像1
画像2
画像3
画像4
週末だったことと丁度お昼前だったこともあって、棚にはおいしそうなお惣菜類がズラリ。
イカフライ¥330、魚の竜田揚げ¥390、イカ唐¥390、
魚ハンバーグ¥390、サバフグ唐揚¥320、お魚ミックスフライ、
生食用牡蠣1個¥250 ……

どれもおいしそうで心惹かれますが今日は初鰹を入手しに来たので!
(と思いつつサバフグから揚げとイカ唐も確保、)
誘惑を振りきって生魚コーナーに注目しましょう。

カツオはマグロよりは小ぶりではありますが。江戸っ子垂涎の美味ではございますが。
一人で食べるのにカツオ1匹丸々は厳しいので、切ってくれてある刺身を探します。

カツオ… カツオよ……


あったーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!!!

 
画像1
画像2
画像3
おそらくは、周辺住民の方はとっくに済ませているであろう、『初鰹』(こちらは今年第一回目の、の意味の「初」)。出遅れてはしまいましたが、今年も無事に確保です。

カツオは香ばしさを付与してくれる『タタキ』にされていました。皮目の向こうに見える赤い身が実に美味しそうです。家に玉ねぎもネギもニンニクもショウガもないのが悔やまれます。(ご自宅にある方は、いっぱい刻んでかけてお楽しみくださいませね……)
画像1
画像2
画像3
画像4
画像5
鰹はとにかく鮮度が命。
渥美旅の帰りに、お土産に新鮮な魚を買って帰りたいな、という方もいらっしゃると思いますが、鰹だけはぜひ! その場で美味しく昼食か何かにして召し上がってしまってください。
折角海辺くんだりまでお越しですので、鮮度の高い、とびきりの状態の初鰹をお楽しみいただけましたら幸いです。


 

お魚いちば直売所と隣のいちば食堂のXページ

渥美魚市場インスタページ

運が良ければ出会える、かも?? 幻の『もちがつお』

耳にしたことがありますでしょうか。『モチガツオ』。
鰹の種類の名前、ではありません。こちらも本カツオ(真カツオ)、ではあるのです。
カツオがよく水揚げされる静岡県や和歌山、千葉、そしてここ渥美半島など黒潮の流れる局所的なエリアで呼称されている、その名の通りモッチモチの食感を持つ鰹が『モチガツオ』(モチカツオ、もち鰹とも)。

地方で定義は少しずつ異なるようなのですが、基本的には
●お餅のような弾力がある
●冷凍されていない
●獲られてから4~5時間以内で死後硬直が始まる前までの非常に鮮度が高い状態
●船の上ですぐ〆て血抜きしてある などとにかく鮮度が保たれている
というあたりが共通しています(一部違う県も)。

船で運搬している途中の、そのカツオの周囲の水温が少し高かったり、
お店への運送の時間がかかってしまったり、
カツオ自身の個体差だったりなど様々な要因で、カツオはすぐモチモチではなくなるので、
モッチモチ状態の『モチカツオ』に出会うことができたならそれは漁師さんをはじめ関わる沢山の人の努力にリレーされた素敵な奇跡。
沢山水揚げされるカツオの中の、ほんのごく一握りの存在です。

もし、どこかのお店で「モチガツオ入荷しました」なんて張り紙を見ることがありましたら、是非食べてみてください。「知っているカツオ」とは全然違う魚を、堪能することができると思います。
(ただ、「モチガツオ」をご自宅に持って帰るのはお勧めしません。多分、帰宅の途中でモチでないカツオになっていきます。カツオはとにかく早く、その場でお召し上がりください)

モチガツオは、"たたきにするのは勿体ない"ので、炙らずに是非そのままお刺身で。カツオらしくない? 極上カツオの身を噛みしめてお楽しみください… ……遭遇することが、できましたら。

 
上り鰹に露地メロンにメロン子に… 美味しい初夏を食べに行こう

休暇村伊良湖 宿泊プラン一覧はこちらから♪

スタッフ

Staff blog

Archive

2025年(163)
2024年(365)
2023年(368)
2022年(364)
2021年(363)
2020年(365)
2019年(346)
2018年(346)
2017年(202)
PAGE TOP