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2023.06.13

サクを買っただけなのに…

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スタッフ名:筒井

そのサービス精神、大海の如し。お魚いちば直売所

『評価サイト』って、あるじゃないですか。
飲食店なら「食べログ」や「ぐるなび」、映画なら「Filmarks」や「ぴあ映画生活」などなど。
しかし考えてみますに"市場の口コミサイト"って、見たことが無いような。
まぁ、市場ですもんね… そもそも各土地に、比較するほどは数がないですもんね……

でも、口コミを寄せたい。
市場だって、レビューしたい。
そう思い立ちまして、今日は勝手に市場レビューを載せることにしました。

  
ご紹介するのは伊良湖岬にある、渥美魚市場直営の、『お魚いちば直売所』。
オープンしてまだ4か月ちょっと!
伊良湖で鮮魚が購入できると話題のスポットです。
【お魚いちば直売所】愛知県田原市伊良湖 (渥美魚市場よこ)

★★★★★ サクを買っただけなのに

「あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!  
 な… 何を言ってるのか わからねーと思うが俺も何をされたのかわからなかった… 
 頭がどうにかなりそうだった…」
と、ポルナレフ氏の有名なネットミームで始めたくなるような手厚いサービスでした。

直売所に行ったのは、定休日前日である月曜の、閉店20分前。
店員さんは、レジのおねえさんと、厨房の奥におにいさんだけ。他のお客さんはいませんでしたが、目当ての鮮魚は、生け簀で泳いでいるものの他にも丸魚、サク(柵)、お造り、アラなどまだ色々と並んでいました(普段ならもっと様々あります)。

 
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割安な"サク"のどれにするか睨んでいたところ、おねえさんが「是非試してみてください。こちらがクロダイ、こちらがハマチです。」と試食を持ってきてくれました。
それは正に、ちょうど今悩んでいた2種。エスパーでしょうか。

どちらも美味しかったのとおねえさんの笑顔に射抜かれたのとで、クロダイもハマチも両方買うことにしました。支払いをしようとすると、「切って刺身にしましょうか?」とおねえさん。
「いや~、でも」「無料ですよ」 「!?」 「無料です」

店内に、「魚さばきます」の表示があったのは、存じておりました。でもまさか、無料だったとは。
無料でお刺身にしてしまったら、その手間賃は…? サクの隣で売られていた、お造りたちの優位性は……?? 不安と葛藤が胸に渦巻きましたが、同時に脳裏に浮かぶのは歴戦の兵士の剣のような我が家の包丁。アレで切ったら、折角の鮮魚が残念なことになりかねません。申し訳なさより美味しく食べたいの欲望の方が勝ってしまい、お願いすることにしました。



「○○さーーーーん!!! お刺身おねがいしまーーーーす!!!!」

おもむろに外へ駆けていくおねえさん。 …えっ、そこのおにいさんが切るんじゃなくて???
その道のプロなのでしょうか、あからさまに魚市場の片づけで忙しそうだった別のおにいさんが召喚されてしまいました。私がわがままを言ったばっかりに、お呼び立てして誠に申し訳ない。

その道のプロおにいさんがサクを捌いてくれている間、居たたまれない私はおねえさんに少しでも感謝の気持ちを表明しようとしました。
「大変助かります… うちの包丁、テールスープを作るのに椎骨と2時間格闘して以来、刃がボロボロでして^^」
スープは美味しかったけど、尾骨の標本は作れなかったな…と悲しい記憶が蘇って私が曇っていると、おねえさんのにこにこにもぎごちなく陰って、おずおずと声をかけてくれました。

「あの……? ……お醤油とか、大丈夫ですか。」



えっ……?      ……  エ、 エ  ス  パー  で  す  か  ???

えっ、今のナニでそうなりました?  お醤油?  おしょ…   …無い気がする。
思い立って市場へ来たけれどお醤油か~~ …使った記憶がとんとない。

でももう散々ご迷惑をお掛けしておりますし、これ以上ご面倒をお掛けする訳には……それに少しくらいは格好も付けたい、、と脳は精一杯虚勢を張ろうとしたのですが、口は素直で「大丈夫では… ない、です、ね」と完落ちしておりました。



おねえさんはカウンター内に駆けていって、
厨房の大きな冷蔵庫を開け閉めして私に持たせる醤油を捜索しはじめました。
最初から厨房にいたおにいさんまで一緒になって何かを探しています。
その道のプロおにいさんは、出来上がって綺麗にラップがけしてくれていたお造りから、またラップをはぎ取り始めました。お醤油を…入れてくれるおつもりでしょうか。

今や、閉店間際にやってきた私一人の為に、定員さんが3人がかりで奔走してくれています。
あの強面の市場長に知れたら、一人くらい海の藻屑かもしれません。本当に申し訳ない。
そして再度綺麗にラップして、持たせてくださったのが、こちらでした。

  

 
ど ん ! ! !
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よく見えないと思いますが、最初サクが入ってた白いスチロール皿じゃなく、わざわざ新しく入れなおしてくれた、刺身用皿。
よく見えないと思いますが、刺身の下にはいっぱいの、ツマ大根と大葉。
よく見えないと思いますが、端にワサビも添えられています(ラップはがして入れてくれていたのは多分コチラ)。

そして言わなくてもよく見えていると思いますが、「しょうゆ」と手書きまでしてくれた、ミニボトル(やさしさが凄い)。
アンド、添えてくれた、割り箸。


私はサクを…    サクを二つ、買っただけなのに。




凄く素敵な店員さん方がいらっしゃる、万人にオススメしたい市場直売所です。 ★★★★★ 星五つ。


   

ちなみに、そんなおねえさんのイチオシはこちら

おねえさんイチオシは「市場の漬け」。この日はハマチと印刷されているのに手書きでニベと書いてある謎仕様
伺ったところハマチもニベも両方入っているとのことでした。贅沢なサイズの切り身と旨みのあるタレが嬉しい

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