グルメ

2025.09.24

私が手掛けました・秋の新作デザートをご紹介

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スタッフ名:吉松

新作メニュー『いちじくの寒天』、是非お召し上がりください

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はじめまして、料理担当の吉松です。
今日は秋の料理の新メニューの一つを、調理場スタッフよりご紹介させていただきます。

現在当館は夕食を「地元自慢秋のごちそうビュッフェ ~収穫祭フェア~」にてご提供中です。
その中で今回取り上げますのは『いちじくの寒天』。こちらは私と相方とが考えたメニューです。



 
シンプルな品ですが、ここに至るまでには若干の紆余曲折が…
私と相方は料理場内ではまだ若輩者なのですが、それでも一部のメニュー考案を担当させてもらうことがあります。
今回はデザートの一つを任されたのですが、これが少々難題でした。今秋のビュッフェは看板メニューの一つが「実りの秋のスウィーツ」でして、栗やお芋、りんご、カボチャなどを使用したスウィーツたちは既に出ることが決まっていたからです。

それ以外で、秋が旬の物…… と悩んだ末、相方が提案してきたのが「いちじく」でした。


この時点では、私はやや反対でした。
いちじく、痛むのが早くて産地から遠くには流通しませんから、知名度が低いですし、
熱烈にお好きな方もいらっしゃいますが、苦手な方も多いような。
何より、いちじくの 栽培面積全国1位・収穫量全国2位 のいちじく名産地・愛知、で育った私ですが、実はいちじくあまり好きではなくてですね……。「美味しく仕立てられるだろうか」と不安がありました。
ですが、悩んで詰まるくらいなら手を動かしてみよう、ということで、試作をスタートしました。

 
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【1作目】『バナナといちじくのパウンドケーキ』
… バナナの存在感が強すぎたのと、焼き時間と一回あたりの作成量とが提供ベース的に厳しかったため、没。

【2作目】『いちじくとヨーグルトのムース』
… 料理場の先輩方にも好評でしたが、いちじく本来の味を消さない程度の味付けにするとヨーグルトの方が際立ってしまい、最後まで悩みましたが、没。


 
そうして出来上がりましたのがこちら『いちじくの寒天』
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本当は、「寒天」とは少し違います。
寒天はテングサやオゴノリという海藻から作る凝固剤ですが、今回使うことにしたのは「パールアガー」。カラギーナンというまた別の海藻などからできる凝固剤です。
寒天より少し柔らかで、プルプルと揺れる弾力性と何より抜群の透明感が特徴でして、いちじくのほのかな色味を見てもらったり、器にくっついて食べづらかったりしないよう、こちらを採用しました。

ただ、「アガー」だと一般には分からないだろうということで、ゼラチンより成分の似た「寒天」の名前でお出ししています。



作り方は、
●火の通ったいちじくを角切りにします。
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●砂糖・水・パールアガー・レモン汁を加えます
   ↓↓
●ダマにならないよう頑張って混ぜます。
   ↓↓
●器に流し入れます。
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●上にさらにいちじく片をのせます。
 ※先に投入したいちじくはほぼ形を失っていますので、食感などよりいちじくらしさを楽しんでいただくための、飾り以上に大事な小片です。
   ↓↓
  完成!!!

こう書くととてもスッとできる料理に見えますが、ここに至るまでに各種のアイデア出しと挑戦、そして数々の没とを経た、個人的に思い入れの深いレシピになっています。

完成したこの『いちじくの寒天』、いちじく果実の風味とデザートらしい甘み、種のパリパリ感、そしてわずかにレモンの爽やかさのある、いい出来になりました。
いちじくに苦手意識のあった私も美味しく食べられてしまっている、驚きの一品です。きっと普段苦手だと思っている他の方々にも、この秋の味覚を美味しい!と楽しんでいただけると思います。



一生懸命作りましたので、是非食べに来てください。
心よりお待ちしております。
 

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