春の訪れを知らせる行事-「若狭おばまのお水送り」-
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スタッフ名:杉森
こんにちは!
寒い日が続いていますが、先日こんなニュースがながれていました。
サッカーJ2、カターレ富山のホームスタジアム、富山市の「県総合運動公園陸上競技場」には、サポーターなどのボランティア400人余りが集まりました。3月2日開幕戦を前にスタジアムには40センチほど雪が積もり、天然芝のため除雪機が使用できないことから集まった人たちは、持参したスコップやスノーダンプを手に、ピッチやスタンドなどに分かれて懸命に除雪作業にあたりました。地元のチームの開幕戦勝利の為に集まる、その地元愛が素敵だと思う今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
スタッフの杉森です。
今回ご紹介するのは、富山のJ2開幕戦と同じ日3月2日に開催される「若狭おばまのお水送り」です。この行事が春を迎えるきっかけでしたが、今年はどうでしょうか。
まず「若狭おばまのお水送り」をご紹介するのに、切っても切れない関係にあるのが「東大寺のお水取り」になります。東大寺では3月12日にお水取りが行われます。お松明として親しまれている「修二会」のクライマックスとして、大変人気な行事です。お水取りとは、東大寺二月堂のご本尊に捧げる水を汲み上げる神事のことで、二月堂境内にある「若狭井」からお水を組み上げます。この行事が終わると関西に春がやってくると言われています。
東大寺と若狭のつながり
諸説あり、東大寺初代別当である良弁和尚が小浜出身だとか、大仏建立に深く関わっていた実忠和尚が若狭神宮寺に滞在していたとか。そんな関係の中で、現在でも続いているのが東大寺のお水取りと「若狭おばまのお水送り」になります。
「若狭おばまのお水送り」は東大寺のお水取りの10日前、3月2日に行われます。
東大寺創建の折、大仏開眼供養に先だって、実忠和尚は天下世界の安寧を祈る行法を行なっていました。その際、日本国中の神様をお呼びになりましたが、若狭の神様である遠敷明神が漁が忙しく遅れてしまいます。あと二日で終わるというときにようやく到着し、その行を見ていたく感動しました。そして、敷明神は「今後はこの素晴らしい行法において、観音様にお供えする閼伽水を若狭から送ろう」と約束され、そこから約1300年破られる事無く続いています。
実際の「若狭おばまのお水送り」は、小浜の「若狭神宮寺」の「閼伽井」で汲んだ水を様々な行によって清めたのち、若狭神宮寺から約2km離れた「鵜の瀬」と呼ばれる河原に、松明行列で閼伽水を守護しながら移動します。その「鵜の瀬」から閼伽水を遠敷川に流すと、10日間かけて奈良の「若狭井」に届くとされています。
今回のご紹介は以上になります。どちらとも春を告げる行事で、「若狭おばまのお水送り」では約1300年続く神事「松明行列」にも参加できます。まず若狭小浜観光案内所に電話、お名前・お電話番号・ご住所・手松明の本数を伝え、当日現金のみの手松明奉納料2500円を納めれば晴れて行列に参加できます。ちなみに予定本数に達したら終了だそうです。よろしかったらご参加してみてはいかがでしょうか。その際には是非休暇村越前三国をご利用ください。お待ちしております。
「若狭神宮寺」 福井県小浜市神宮寺30-4
「鵜の瀬」 福井県小浜市下根来 両地点とも休暇村越前三国より車で約120分