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2018.02.14

だいせん登山道の最新情報 ~めずらしく好天~

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スタッフ名:久保 昌之

2月9日(金)現在のだいせん夏山登山道の最新情報をお知らせ

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午前11時の大山寺の天候  気温3℃  快晴  無風
午後2時の山頂の天候  気温マイナス4℃ 晴れ  15~18m/s
 
立春も過ぎて暦の上では春の気配も感じられるかもという時期ですが、
大山ではまだまだこれからが厳冬期の冬山となります。
 
6合目を過ぎてから西風が強くなり始め、瞬間最大風速が20m/sを
越えるぐらいの強風でしたが、天候に恵まれて山頂まで問題なく到達できました。
1月と2月に山頂までの到達率は私自身は2割から3割程度です。
今日は気温も高く、積雪も比較的に柔らかく、歩きやすい状態でした。
 
毎週金曜日はDBSクルーズで韓国からの登山者が多く、
今日もおよそ130名程度のお客さまが入山されていました。
山頂までの到達者は50名程度でしたが、日本の登山者も比較的多く
平日にも関わらず28名、それに加えてオーストリアから1名と最近の
大山は国際色が豊かになったようです。
(昨秋は台湾からの登山者も多かったようです。)
 
まだまだ厳冬期の大山ですから冬山装備は必ずお持ちください。
特にアイゼンですが、まずアイゼンを使うことよりもキックステップを習得してください。
キックステップで登れなくなった時にアイゼンを装着というのが基本です。
ということは10本または12本爪でないと難しいと思われます。
 
ただ3合目手前から傾斜が急になってくるので、アイスバーンが予測される時は
スタートから履いてもいいと思います。
この時もズボンの裾に引っ掛け転倒するということがあるようですが、
山歩きの基本のであるガニ股歩きが出来てないからです。
 
また6合目からさらに上を目指す場合は、ストックからピッケルに持ち替えたほうが無難です。
これも滑落停止ができることが必要充分条件です。
アイゼンが必要な場所で転倒するとストックは何の役にも立ちません。
従って基本はアイゼンとピッケルはセットで考えることです。
ただアイゼン無しのピッケルは雪山訓練が出来ていればアリです。
 
私自身の経験ですが、以前に新品のストックのスノーリングを外して
グリセードをしたところ、いとも容易く折れてしまいました。
 
大事なことはどちらも使い方を熟知することです。
時々見かけるのは、アイスバーンの8合目付近を下山中に恐る恐る
ストックを前に突き、ゆっくり降りている方、ピッケルはというと
カバーしたままザックの後ろに、というパターンです。
 
またピックの部分を体に向けてザックの横につけている方。
必ず持ち方を含めて、山岳会などでよく技術習得をしてから
冬山においでください。
 ピッケルもアイゼンも自分の命を守る道具です。
以上のことは基本ですので、もちろんその日の積雪状態によって、
臨機応変に使いこなせばいいと思います。
 
7合目を過ぎてからはブルーの細い目印のポールを立てています。
これは迷わないためのものですが、7合目から上はガスってしまうと方向がわからなくなります。
従って次のポールが見えない場合は必ずそこで無理をせずに引き返してください。
あまり密に立てるとどんなに天候が悪くてもどんどん登ってしまいます。
迷いやすい場所は少し密に、わかりやすい場所はやや広めに立てていますので、
無理をしないようにお願いします。
登った以上は下りもありますが、登りで無理をすると下れなくなります。
天候などの状況をみながら判断してください。
 
山頂避難小屋は来年春までは無人ですが、トイレは非水洗が1ヵ所だけ使えます。
風が避けられるだけいいと思いますのでご利用ください。
天候が悪い場合は内部も暗くなりますので、
ヘッドライト等はすぐに取り出せるところに入れておいてください。
トイレも含めて皆が気持ち良く使えるように、入り込んだ雪は
出られる時にほうきで吐き出す程度のことはご協力ください。
(ほうきやスコップは小屋内に常備しています。)
 
冬の大山は誰でもが登れるほど簡単な山ではありません。
ちょっとミスをすると即遭難に繋がります。
命にかかわる事故にもなりかねませんので、充分にご注意を。
天気予報などの情報をしっかり把握した上で、無理のない登山を心がけてください。
草鳴社ケルンより山麓を望む
8合目付近
7合目付近
6合目避難小屋

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