登山道の最新情報 ~ 謹賀新年
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スタッフ名:久保昌之
1月3日(月)の大山夏山登山道の最新情報をお知らせします
(勝部利久ガイドと佐々木淳一ガイドより情報提供)
午前8時の大山寺の天候 晴れ 気温0℃ 無風
午前11時の山頂の天候 ガス 気温-6℃ 12~15m/s
2020年の年末とほぼ同じ状況で12月30日から猛吹雪となり、
元旦まで降り続きました。
そのため夏山登山道においても新雪がかなり積もり、
いよいよ厳冬期に入ってきました。
1月5日は二十四節気でいうところの「小寒」で、
これから寒さがだんだん厳しくなっていく頃
という意味があります。
次が「大寒」で1月20日頃になりますが、
この小寒は別の言い方で「寒の入り」とも言われ、
これから1ヶ月間は大寒も含めてもっとも寒い時期にあたり、
春に向けてエネルギーを蓄える大切な季節でもあります。
1月2日も、登り始めは視界が良かったんですが、
6合目手前から風雪が強くなり
草鳴社ケルンも見えなくなりました。
地面から小さな氷の粒が顔に容赦なく当たり、
とても前を見どころでなく、6合目で中止。
この3日も8合目を過ぎてからの頂上台地では
ガスと強風で視界もせいぜい10m~15m程度でしたが、
昨日ほどの地吹雪がありませんでした。
この日は登山道の青ポールの調整を行いました。
青ポールは大山では20年ぐらい前からお馴染みになりましたが、
登るための目印ではありません。
曲がり角や急斜面ではやや密に、
直線ルートではやや遠めに立てていますが、
「次のポールが見えないとそこで引き返してください。」
という目安で立てています。
もう少し密にという意見もありますが、ガスっていて、吹雪いて地吹雪などでは
わずか2mほど前を登る登山者が見えなくなることがあります。
そうなるともう登ってはいけないレベルなんです。
先日も大山遭難防止協会で「吹雪いている時は登山中止に出来ないか」
という意見が出てきました。
冗談じゃないと言われるかもしれませんが、
実際に遭難救助をする立場から言えば、
これがある意味では本音の部分もあります。
厳冬期の大山においては、想像を絶することが起こりえるのです。
生半可な装備と知識ではとうてい太刀打ちできないことをご理解ください。
装備は持っているけど、使い方がわからないのでYoutubeで勉強した
なんてのは論外です。
「山は楽しく」登るものであり、決して命を掛ける場所ではないし、
度胸試しの場所でもありません。
絶対に無理をしないように楽しみましょう。
また寒い場所ではスマホの電池消耗が予想以上に早いです。
予備のバッテリーを持つ、あるいは出来るだけ体に近い場所に入れておく、
また携帯カイロを貼り付けておくなどの対策もお忘れなく。
大山プロガイド協会では「初心者のための冬山登山教室」を開催します。
1月23日(日)大山にて。
詳細はFace bookのイベント情報をご覧ください。
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日本山岳ガイド協会
認定登山ガイド(自然公園指導員)
久保昌之
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鳥取県日野郡江府町御机鏡ヶ成709-1 休暇村奥大山
TEL 0859-75-2300