裏磐梯・秋色さがし
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スタッフ名:高梨
秋色というと、皆さんは10~11月の全山燃えるような「紅葉」を連想すると思いますが、その前のまだ緑の野山にも、まぎれもない、ちいさい秋の色が、かわいらしくカラフルにたたずんでいます。
今日は裏磐梯の山野で、そのような「秋色」を掬い上げてみましょう。
(↑ 五色沼・弁天沼の水面に映った秋の雲)
まだ周りは緑一色なのに、1枚だけ赤くなったツタウルシの葉っぱ。日当たりが良くなかったのかなぁ? 環境が悪かったのかなぁ? ふと早く亡くなった同級生の姿を思い出す。(↓)
ススキの穂。実はこれもれっきとした花で、ルーペで見るとまるで透明なガラス細工、キラキラと虹色が輝きます。葉の周囲もまるでガラスののこぎり、ススキ類は細胞内でケイ酸分(ガラスの成分)を自己生産するのです。 (↓)
ゲンノショウコ。なかなかシンプルでも端正なつくりの花ですね。おしべの葯(やく)の濃い青紫色がアクセント、チャームポイントです。(↓)
ミズヒキの花。気づかずにうっかり通り過ぎがちですが、近づいてじっと見てください。燃えるような赤です。(↓)
アキアカネ。「赤とんぼ」にはナツアカネとアキアカネがいます。ナツアカネは腹部だけでなく頭部・胸部も真っ赤ですが、アキアカネは腹部だけです。落ち着いた感じです。(↓)
ノコンギク。今、裏磐梯で一番多いキクの仲間。うす紫の花の群生は、裏磐梯の秋にふさわしいです。(↓)
人は「ミヤマアキノキリンソウ」と名付けましたが、この花からはどんなメッセージが響いてくるのでしょうか、じっと見つめてみます。命名の植物学者のセンスというより当時の人々の生活感が表れるのです。秋らしい美しい花、ということですね。(↓)
ミゾソバの花。全国的にはかなり赤色の濃いミゾソバも多いですが、裏磐梯のミゾソバはかわいらしいピンクと白です。葉の形は動物の顔のよう。別名ウシノヒタイも納得!(↓)
カラハナソウ。これも花です。薄黄色の花です。ビール醸造の原料となるホップは、セイヨウカラハナソウの花ですが、こちらは日本原産種。ほろ苦くも華やかな香りで納得のビールの香りです。(↓)
アケボノソウ。リンドウ科センブリ属の花で、暁の星のイメージから和名がつけられた。花びらには黄緑色の蜜腺と多数の濃緑色の斑点があり独特のたたずまいを持ちます。(↓)
皆さんも裏磐梯で、ちいさな「あきいろ・さがし」をしてみてはいかがですか。
※ 今年の秋の紅葉は、夏の暑さのため時期が遅れるとの予報が出ております。例年ですと10月24日前後が休暇村周辺標高800m付近のベストですが、今年は10月31日前後の1週間となりそうです。