おもしろい大好きな花、ツリフネソウ!
1,038 view
スタッフ名:高梨
今日は、今咲いている、私の好きな花を紹介します。
ツリフネソウ。
山地のやや湿ったところに咲くインパチェンス(Impatiens)属の花で、裏磐梯では8月中旬から9月いっぱい咲き、ちょうど今が盛りです。ホウセンカも同じ属です。
この属は何より花の形がおもしろい。「釣舟草」ですね。
ふつう花は、ウメ、バラ、ユリなどに代表されるように、中心を点対象とした形の花が多いですが、ツリフネソウは全く違います。よく上の写真をご覧ください。
花も生物として長い「進化」の過程を重ねた結果、必然的にこのような形になっています。
これには、マルハナバチなどのハナバチ類が花の蜜をいただきに訪ねてきた時に、ひと仕事をしてもらうために、このような形の花になったようです。
そう、蜜は花の一番奥の、クルッと丸まったところ(距(きょ)と言います。)にたまります。 その証拠に、ひとつ失敬してツリフネソウの花の距を口に含んでみてください。甘~いですよ!咲いて間もない新鮮な花が特に甘いです。
つまりハナバチが蜜をもらいに筒状の花に体を潜り込ませると、入口上部にあるおしべの花粉がハチの背中にべったりと付きます。そして他の花にまた潜り込む際に今度はおしべの裏にあるめしべの柱頭に背中の花粉を与え、これで無事受粉がなされるって訳です。
(↓ 花の入口上部の、白いのが花粉の固まりです。)
(↑ 上の写真は、キンミズヒキを訪れたハナバチの仲間。粘りましたがツリフネソウを訪れたところは撮れませんでした。)
ツリフネソウは、ハナバチの行動を利用し自らの花の形を進化適応させて、種族を保存繫栄させてきたわけです。生命の神秘、進化の不思議ですね。
さてこのツリフネソウ、実ができてそれが散布されるときも面白いですよ。一粒で二度おいしいのです。
乾燥している状態の、ふっくらと大きめの種子が入っている鞘(さや)を手で触れてみてください。
「うひゃ~っ」「うわ~っ」と声が出るはずです。
ほとんど動物的な運動性・力強さで種がはじけるのです。種は半径2m位の範囲にまき散らされます。進化の過程で、子孫をより広範囲に広げるために植物が得た戦略ですね。
なおツリフネソウ属には、キツリフネという植物もあります。花の色が黄色で距が丸まっておらず、後ろにストレートに伸びています。裏磐梯では、両方一緒に咲いている場所も多いです。休暇村周辺の探勝路にもたくさん咲いています。
そのほか、裏磐梯の山野には、今、次のような花が一緒に咲いています。(8月29日現在)
どうぞ、遊びにおいでください!
ノアザミ
(虫の行動のように、花の先を指でツンツンすると花粉が出てきます!)
ヌスビトハギ
(種子が泥棒の足跡かサングラスのようでしょ!)